エクソダスは、両刃の剣
「キングダム エクソダス〈脱出〉」を鑑賞しました。
本作は、巨匠ラース・フォン・トリアーのドラマ作品の劇場公開版です。
「キングダム」が未完のまま、主演俳優であったエルンスト・フーゴ・イエアゴーをはじめ、出演者が複数亡くなったことを期に、第2シーズンで制作は中止、未完のままとなっていました。
私はこれまで「キングダム」は観たことがありませんでしたが、「キングダム エクソダス〈脱出〉」の公開を記念して「キングダムⅠ」「キングダムⅡ」として劇場公開されたものを両方とも鑑賞しました。
もう、すっかりハマってしまいましたね…。（あわせて10時間を越える、中々ハードな鑑賞でしたが）
独特な不気味さがサイコーだよね。
今回の記事では、「キングダム エクソダス〈脱出〉」の見どころや感想をお伝えしていきます！
ラース・フォン・トリアーって？
まず「キングダム エクソダス〈脱出〉」を紹介する前に、ラース・フォン・トリアーについて簡単に押さえておきたいと思います。
ラース・フォン・トリアーはデンマーク出身の映画監督で、いまや北欧を代表する巨匠といっても過言ではない人物です。
最も有名な作品は「ダンサー・イン・ザ・ダーク」ですが、それ以外の作品も一部ファンからカルト的な人気があります。
「キングダム」はデンマークで放映されたテレビドラマで、最高視聴率が50％を超えたほど、社会的な影響を与えた作品です。
日本の映画館で5時間もの上映時間をかけて上映されるのも、納得です。
まだ「キングダムⅠ・Ⅱ」をご覧になったことない方は、ぜひこちらの記事もお読みください👇
それではここから、いよいよ「キングダム エクソダス〈脱出〉」の解説に参ります！
「キングダム エクソダス〈脱出〉」もボリューム満点！
「キングダムⅠ・Ⅱ」同様、「キングダム エクソダス〈脱出〉」も5時間を越える大作でした。
映画館で5時間も過ごすのは、なかなか貴重な体験でしたね！
これで、キングダムだけで15時間以上を過ごしたことになります笑
これまでの内容と比較すると、コミカルな演出が多くて観やすい印象でした。
さらに、中途半端になっていた多くの謎が回収されていました！
多くの謎が解ける！
「キングダム」はかなり中途半端な終わり方をしたまま、20年以上の月日が経ちました。
そのモヤモヤを「キングダム エクソダス〈脱出〉」では割と回収してくれたのではないかと思います。
ユディットの子、リトルブラザーのその後や、キングダム病院に彷徨う霊たちの行方、モナがブロックで伝えたかった「ヘルマーは、」の続きが明らかになりますよ！
「あれはどうなったんだよ！あの人はどこへ？！」
など、回収されずにそのままのものもたくさんありますが…。
個人的にはかなりスッキリしました！
ヘルマー不在で一体どうなる？
本作では、ヘルマー医師を演じたエルンスト・フーゴ・イエアゴーがすでに亡くなっているため、ストーリーが非常に気になるところです。
私は個人的に、「キングダム」ではヘルマー医師が一番好きだったので、出てこないとなるととても残念です。
「キングダム エクソダス〈脱出〉」のストーリーはこんな感じだよ！
コペンハーゲンの巨大病院。
作品公式サイトより引用
夢遊病者のカレンは、助けを呼ぶ謎の声に導かれキングダムへと辿り着く。
数々の不可解な事件を解決するため、カレンは病院の用務係のブルザー、
心臓外科医のユディットと手を組むが、悪魔の力に反撃されてしまう。
一方、キングダムに赴任してきて間もないスウェーデン人医師の
ヘルマー・ジュニアは、亡くなった父スティグ・ヘルマーの
秘密を探り始めるが…。
なるほど！ヘルマーの子どもが登場するというわけですね！
息子もデンマーク嫌いのヘンなやつなのか…。
また、ヘルマーは、独身者っぽい雰囲気だったので、そのあたりも気になりますよね。
ヘルマーjrもクセがすごい！
本作では、サブ主人公的な立ち位置のヘルマーjr。
父親同様、かなりのくせ者でした。
見た目が父親よりもシュッとしているし、人間的にもしっかりしていそうなのですが、父親同様、悲惨な目に合いまくります笑
ざっくばらんに言うと、ある女性から、何度も訴えられてお金を搾り取られちゃいます。
父親よりも悪人ではないため、可哀想な感じがしますが、めちゃくちゃ笑えます。
もちろん、「デンマーク人はクソだ！」も出ます笑
でも、本作では、デンマークを憎く思っているのはヘルマーだけではないのです。
デンマークとスウェーデンの対立
本作では、病院内にスウェーデン人のコミュニティが出来ており、そこで毎日集会のようなものを開いているというシーンが何度もあります。
それもあってか、これまでの内容よりも、スウェーデン対デンマークの仲違いを強く描いていたように感じました。
今でもそれなりに対抗心を持っている人が多いようですが、本作を観るとそれなりに根深い問題なのかなと思います。
「ビッグ・ブラザー」も何かのスラングみたいだし、隠されたメッセージが籠っているのでしょう。
他にも見どころてんこ盛り！
その他にも、本作には見どころがたくさんあります！
20年の空白を、メタ演出で笑いにするのも面白い。
日本人が病院にドラマのロケ地観光に来ている一幕がありますよ。
新キャラクターのカレンや、ネイヴァー、ポンビタンあたりも魅力的だし、ウィリム・デフォーも結構しっかり登場します。
また、続投する俳優たちの出演も嬉しくなります。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます！
「キングダム エクソダス〈脱出〉」の見どころを解説しました！
長い長い物語を、見事に着地させる見ごたえたっぷりの作品です。
きっと、ラース・フォン・トリアーの作品が観たくなりますよ。
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