『最悪な子どもたち』どこまで演技かわからないとはこのことだ

ドキュメント・ノンフィクション系映画

過酷な境遇に置かれたすべての子どもたちへの賛辞を込めて

映画『最悪な子どもたち』をシネリーブルで鑑賞しました。

本作はタイトル通り、子どもたちにスポットをあてた作品なんですが、何と全員が子役ではなく素人かつ、実生活で過酷な環境に置かれている子どもたちなんです。

主人公の子ども4人は、実際に撮影地のフランス北部にある学校や児童養護施設でのオーディションに参加し、選ばれた演技未経験の子どもたち。

第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門 グランプリ(最高賞)受賞、第15回アングレーム映画祭(フランス) 最優秀作品賞受賞、第20回アリス・ネッラ・チッタ ローマ国際映画祭(イタリア) 最優秀女優賞受賞、第26回アメリカ・フランス映画祭 最優秀新人作品賞受賞、第6回平遥国際映画祭(中国) 観客賞受賞など、数々の賞を受賞した話題作です。

ダニー
ダニー

あらすじはこんな感じだよ↷

ある夏の日、フランス北部の荒れた地区を舞台にした映画が企画され、地元の少年少女を集めた公開オーディションが開かれる。選ばれたのは、異性との噂が絶えないリリ、怒りをコントロールできないライアン、心を閉ざしたマイリス、そして出所したばかりのジェシーの4人のティーンエイジャーたち。出来上がったシナリオは、彼ら自身をモデルにした物語だった。なぜ問題児ばかりが主役なのか? 監督の狙いとは? 住民たちが訝しむなか、波乱に満ちた撮影が始まり、予想外の展開が訪れるのだが……。

「映画の登場人物」を演じることで「自分自身」と向き合うことになったライアンたち。はじめての体験に格闘し、違う世界に飛びこむことで、彼らのなかの何かが少しずつ変わっていく。

https://www.magichour.co.jp/theworstones/
bitotabi
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今回の記事では、映画の感想をお伝えするとともに、監督のインタビューや見どころについても解説していきます。ストーリーに関するネタバレはございませんので、安心してお読みください。

登場人物たちはどのように生まれたのか?

4人の主人公たちは、どのような経緯で生まれたのかについて監督は以下のように答えています。

脚本ができるまでいくつかの段階がありました。私たちはまず、共同脚本家と一緒に何百人もの子どもたちと会い、彼らの世界を知ることから始めました。子どもたちとは公開オーディションのような形で会ったのですが、一人ひとりと長い会話をし、即興演技をしてもらいました。彼らの言葉に身を浸し、素晴らしい個性を持った子たちに出会う中で、脚本のもとになるストーリーを集めていったのです。そして彼らの特徴の中でも、私たちの心に最も響いた特徴を体現する人物として、4人の若き主人公が誕生しました。このように「最悪な子どもたち」はフィクションと現実を常に行き来する中で生まれた作品です。

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オーディションで選ばれた子どもたちのバックヤードとミックスするかたちで、脚本を作っていったとは…。

これは斬新かつ素晴らしいアイデアですよね。

演技にも気持ちが乗ってきそうだし、ストーリーも嘘っぽくならない。

ドキュメンタリーに近いような味わいがあるのも頷けます。

この子たちには、こういう背景があるんだろうなと思うと、何だか泣けてきますよ。

 



主役の俳優たちはどのように選んだ?

続いて、主演俳優たちの選び方については以下のように答えています。

1年かけて公開オーディションを行うことにし、キャスティングディレクターのチームとともにフランス北部の学校、児童養護施設、地域センター、青少年更生施設などまわりました。登場人物の年代の子どもたちに一人でも多く出会うことが重要でした。
私たちは困難を抱えた子どもが集まる教育機関や社会的機関でキャスティングすることが多く、彼らと対面する時は自分たちの責任を強く認識していました。彼らは他の誰よりもケアされ保護されるべき存在だからです。言葉選びにも細心の注意を払いました。ライアン役のティメオとジェシー役のロイックには児童養護施設で、マイリス役のメリーナとリリ役のマロリーには彼女たちが通う学校の門で出会いました。

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青少年更生施設施設になで足を運んだとは、本気さが伺えますね…!

テーマがテーマなだけに、言葉選びもそりゃあ慎重になるでしょう。

このあたりは、監督役を演じたヨハン・ヘルデンベルグのセリフに注目すると、とても共感できると思いますよ。

現実とフィクションの間を行き来する

本作は、オーディションのため、子どもたちにインタビューするシーンから始まります。

「映画作りに密着したドキュメンタリーをさらに外から撮った映画」という前情報がないと、若干混乱します。

続いても監督インタビューから。

私たちは映画のリアリズムに強い関心があり、常に現実との接点を探します。「最悪な子どもたち」の出発点の一つは、なぜ映画は今回私たちが撮影したような環境の子どもたちに惹かれがちなのか、という問いでした。
先に述べたように私たちが公開オーディションで求めているのは希少な宝です。私たちの人生を変えてしまうほどの顔や、作品に莫大なエネルギーをもたらしてくれる才能です。学校や地域で落ちこぼれの烙印を押された子どもが演技の才能を開花させる場に立ち会えるのは本当に喜ばしいことです。そこに学歴や背景は関係ありません。天性の才能はすべての社会階層を飛び越えます。 「最悪な子どもたち」は、接点の少ない2つの世界が映画を通じて出会い、交わることを願う作品です。タイトルは最悪な人間(the worst)が選ばれし主人公になり得ることを意味し、過酷な境遇に置かれたすべての子どもたちへの賛辞を込めています。

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どうして惹かれてしまうのか考えてみると、そこにエネルギーを感じ、映画を通じて演技の才能を開かせたいと感じるからなのですね。

こういうテーマの作品って、それなりにありますもんね。

登場人物の一人、リリを演じたマロリー・ワネック。

彼女は「演技を楽しい」「現場に来るのは全然嫌じゃない」と言い、さらには「女優になりたい」とまで言います。

彼女がこれから、何か映画作品に出ることがあったら嬉しいなと思いますし、必ず観に行こうと思います。

 



ここに注目!

子どもたちの自然ながら魂のこもった演技は、本当にグッとくるものがあります。

どこまでが演技か分からないとは、まさにこのこと。

特に注目していただきたいのは、ライアンを演じたティメオ・マオーの喧嘩の撮影シーン

なかなか本気になれないライアンが、いかにして演技に火をつけたか。必見です。

もうひとつ注目なのが、リリを演じたマロリー・ワネックの告白シーンです。

本当に恋しちゃったんじゃないか…?と思ってしまいます。

健気でたまらない、胸が詰まる演技ですよ。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『最悪な子どもたち』の見どころや監督インタビュー、感想をお伝えしました。

bitotabi
bitotabi

子どもたちの演技が本当に素晴らしい作品です。

ダニー
ダニー

カンヌ映画祭ある視点も頷けるね!

 

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