一番好きなジブリ映画を尋ねられたら、今だとこの映画『もののけ姫』を紹介することが多いです。
環境問題がどうこうとか、そういうものは特に関係なくって、とにかくこの映画の多層的なレイヤーが好きなんですよね。
単純にドラマとしてめちゃくちゃ面白いし、一番深みがあるんじゃないかと思ってます。
ジブリ映画って、全作品とっても難解な設定とか一見するとよく分からないシーンがあるんですよね。他の作品は可愛いキャラクターがとか主人公が幼いことが多いので、子ども向けエンタメとして楽しむことも出来るんですけど、この映画はもう真っ向から違うことが分かる。
それ故に、「いっちょ気合入れて観ますか!」という気にさせてくれるんですよね。そのあたりを少し解説していこうと思います。
この映画、もともとはアシタカを主人公に据えたかったらしいんですよ。タイトルも『アシタカせっ記』にしたかったけど、それじゃあ客が集まらなさそうだから、『もののけ姫』に変更したんだとか。

だから実際、アシタカの冒険を辿るストーリーになってはいるんですよね。呪いを受けた少年がそれとどう向き合い、どのように生きていくことを選択するかという壮大な冒険譚。
故郷の少女から貰った贈り物を、サンにあげるシーンのせいで、「なにあいつサイテー!」って思われることが多い彼ですが、本当はあのシーンはそういうことを伝えたかったんじゃないそうですよ。寧ろピュアというか。詳しくはこちらをお読みいただければと思います。
エボシ様もいいですよね。山々やそこに住む動物たち、神にも逆らう悪役として描かれていますが、人間が文明を発達させ、かつあの時代を生き抜くためには仕方がない部分もある。スマホとかラップトップとか、その他便利なサービスの恩恵を受けている以上、彼女のことを批判しきるのは難しい。
一方で、女性や障害者が生きやすい社会を作っているため、単に好戦的なだけの人物でもない。彼女もまた、見ごたえあるキャラクターです。

あとはそうですね、日本古来の神々を描いているというのが面白い。オカルトや怪談の原点的なものを描いているといいますか。
現代人が失いつつある自然への畏敬の念。毎年行われている祭の意味。ハイキングで見かけた祠や山中で何となく感じる冷たい感覚。そういった物事に対する考え方が、改められるような。
デイダラボッチなんて、それらしいものが白石監督の映画に何度も出てきていますもんね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
また観たくなってきました…。
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