信念か、正義か、若者の心は揺れる

漫画・アニメ

漫画「陽だまりの樹」を鑑賞しました。

大河でもあり、仁術でもあり、人間ドラマでもあり、青春ドラマでもある…。今までに出会ったことのない素晴らしい作品でした。

「鉄腕アトム」や「ブラックジャック」に比べてメジャーな作品ではありませんが、私は手塚治虫の最高傑作ではないか思います。

見どころを解説します。

 

結論

・「陽だまりの樹」は超おすすめ

・昔も今も変わらない、不思議の国の日本を感じられる

・信念に生きるか、正しきを行くかを問われる

・他作品との共通点

陽だまりの樹とは

江戸時代から明治時代へ……日本の一大転換期を舞台に、その時代を全力で駆け抜けた若者たちの姿を描いた大河ドラマです。
青年武士・伊武谷万二郎は、剣豪・千葉周作の道場へ入門しましたが、入門三日目に千葉周作は死亡。その通夜の席でいざこざを起こし、兄弟子の清河八郎と決闘することになってしまいます。そしてけがをした万二郎の手当てをしたのは、同じ小石川で開業している蘭方医・手塚良仙の息子の良庵でした。
これがふたりの運命の出会いでした。武士という滅びゆく生き方を貫ぬこうとする伊武谷万二郎。無知や迷信と闘いながら近代医学の道を切り開こうと努力する良庵。
彼らは、まるで反対の生き方を選びますが、なぜかウマが合い、同じ女性を慕い、それぞれに、激動の時代を必死で生きていくのでした。

https://tezukaosamu.net/jp/manga/380.html

1986年に完結した作品となります。後期の作品ですね。

事実や実在の人物をベースにした展開が多く観られ、「アドルフに告ぐ」同様、かなりの資料を読み込みながら緻密に描かれた作品であることが伺えます。

物語の主人公の一人、「手塚良庵(良仙)」は手塚治虫の曾祖父にあたる人物。ある医師の研究論文から偶然つながり、この名作が生まれたという点も驚きです。

・「陽だまりの樹」は超おすすめ

かなり感動しました。感染症の戸惑いに加え、海外に対して先端テクノロジーや経済面で一歩遅れている現在の日本で暮らす上で、共感せずにいられないポイントがたくさんありました。

働き盛りの30~40代に特におすすめしたい作品です。

読み始めた理由は前回の記事で紹介しています。

・昔も今も変わらない、不思議の国の日本を感じられる

江戸から明治へ…。「陽だまりの樹」はそんな日本の大転換期を描いた作品です。

人々は外国人が日本にやってくることに戸惑います。

ある者は恐れ、ある者は毛嫌いし、ある者は受け入れ、ある者は手を取り合い、ある者は一儲けしようとする…。

当時は大多数の日本人が、外国人を恐れ、警戒していました

また、物語の中盤では、天然痘やコレラが流行します。その感染拡大防止のために、予防接種を広げようと蘭方医たちは奮闘しますが、なかなか人々の理解を得るのに時間がかかります…。

これ、コロナ禍の今、共感せずにはいられませんよね?

海外のワクチン?本当に大丈夫??

一瞬も頭によぎらなかったという人は、いないのではないでしょうか。

外国人も、その文化も受け入れがたいそんな島国日本の国民性のようなものは、ほんのり自分にも残っているような気がします。

もっと寛容で、地球人たる思いをもっていきたいです。

・信念に生きるか、正しきを行くかを問われる

陽だまりの樹」は主人公が2人います。

青年武士の「伊武谷万二郎」と、蘭学医師「手塚良仙」です。

伊武谷万二郎は侍の家系で、幕府を信じ、守りぬく姿勢をとても大切にしています。それ故に、外国人とのコミュニケーションや、前衛的なものに対して、抵抗を見せることもあり、不器用ながらも実直な青年です。

みんなが彼の誠実さに惹きつけられます。私もそうでした。

一方、手塚良仙はというと、蘭方医としての志はあるものの、お国に対して強い信頼はもっていないようでした。また、蘭方医が、外国の医術を取り入れたものであるため、外国文化に寛容です。新しい風に身を任せる、そんなタイプです。

自分の肩書や所属している場所が全てではなく、物事全体を正しいか正しくないか、どんな意味があるのか。それを考えながら自分の行動を選択していました。

副業をやってみたり、会社に身を任せっぱなしでいいのか考えてみたり…。そんな現代の悩みと比べるヒントになります。

信念があるなら貫けばいいし、大義を感じないならやめればいい。働き方や生き方について再度考えられました。

・他作品との共通点

最後に少しだけ、他作品との共通点を紹介します。

「ブラックジャック」との共通点。やはり医療ものということで、共通点は多いです。

ブラックジャックでは当然のように使用される麻酔薬。これが陽だまりの樹でも使用されるのですが、恐る恐る使ったり、名前が昔風の言い方だったりと、面白いです。

ブラックジャックの読みごたえもありそうです。

また、終盤には万二郎の顔にブラックジャックのような傷跡が…!必見です。

また、陽だまりの樹には手塚治虫のスターシステムがほとんど使われていないのですが唯一出てくるのが下田警部のキャラクターです。これまた刑事ならぬ岡っ引きです笑 後半の方になるとヒョウタンツギも出てきます。

最後までお読みいただきありがとうございます!

私はどちらかというと、手塚良仙の生き方に共感します。でも、一緒に働くなら万二郎のようないい人がいいです。自由でいい人を目指します。

 

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