『悪魔のシスター』華麗なるデ・パルマの初期作

クライム・サスペンス映画

映画『悪魔のシスター』のリバイバル上映をシネマートで鑑賞しました。

本作は1973年に公開されたサイコスリラー系作品です。

タイトルだけ観ると、エクソシストものかと思いますが、全然違います。

モデルの女性ダニエルは、テレビ番組のエキストラ役をきっかけに知り合った青年と一夜をともにする。翌日、向かいのアパートに住む女性記者グレースは、ダニエルの部屋で青年が惨殺される場面を目撃。探偵ジョセフの協力を得て調査に乗り出したグレースは、ダニエルがかつて結合双生児であったことを知る。

https://eiga.com/movie/3100/

『スーパーマン』のヒロイン役で知られるマーゴット・キダーが結合双生児の姉妹を巧みに演じ分け、ダニエルに執着する男エミールを『ファントム・オブ・パラダイス』の怪優ウィリアム・フィンレイが演じています。

そして音楽は、『めまい』『サイコ』『鳥』など、ヒッチ・コック作品を多数手がけた名作曲家バーナード・ハーマン。

音楽のみならず、ヒッチ・コックを敬愛するデ・パルマらしさが詰まった作品なのです。

ダニー
ダニー

デ・パルマといえば、カメラの撮り方が独特だよね。

bitotabi
bitotabi

通称「デ・パルマ・ショット」と言われたりもするね。

本作では、映像を二分割してそれぞれの視点から同時に見せるという手法を使っています。

これは度肝を抜かれました…!

犯人の目線と目撃者の視点を同時にみせるとは、あっぱれです。

最近だと、ギャスパー・ノエが同じ手法を用いています。

また、デ・パルマらしさでいえば、本作も大変『サイコ』の影響を強く受けています。

精神的な疾患という設定自体が似ていますし、影を巧みに使った演出も近しい。

また、『ロープ』にもよく似ています。

『ロープ』は、一室の出来事をワンカットで撮るという実験的な 作品です。

『悪魔のシスター』の序盤の部屋の捜索シーンも、緊張感のある長回しです。

死体の隠し場所も似てますね~。



本作はそこまでカルト臭の強いものではありませんが、えぐみが強い。

ストーリー上で、結合双生児以外にも、身体障害者を見世物にしているような描写がたくさん出てきます。

怪物園』をカラーでやっちゃってる感じですね。

終盤はこんなの観ちゃっていいのか…?とドキドキします。

あと、音楽がでかい

これまた、ドキドキするほどのボリュームに圧倒されました。

キャスティングも素晴らしい。どのキャラクターも愛せます。

マーゴット・ギターの守ってあげたくなるようなチャーミングさ、ウィリアム・フィンレイの変態じみた鋭い眼光、ジェニファー・ソルトのドジっ子ぷりもたまりません。

あと、小ネタですが、アナベル人形で知られる『ラガディ・アン』の人形がチラッと出てくるのもめっちゃ不気味でした。時を経た今だからこそ出る味わいですね。

 



最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『悪魔のシスター』の見どころを解説しました。

bitotabi
bitotabi

デ・パルマらしさが詰まった、初期の名作です!

ダニー
ダニー

音楽やキャスティングもすごいんだよ!

 

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