切ない気持ちになれる映画が好きです。
スカッと終わる映画や、ハッピーエンドで終える清々しい作品も好きですが、切ない余韻を残す映画も好きなんです。
スカッとすることや、清々しさは仕事や生活の中でも感じることがありますが、切ない気持ちになれる瞬間って、人生の中でそうあるものではありません。
映画だけで味わえる贅沢な感情、それが切なさだと思うのです。
今回の記事では、切ない余韻を残す作品を紹介します。
スカッと終わる映画や、大どんでん返し、ハッピーエンドとはちょっと違う映画が観たい時におすすめだよ。
切ない映画の定義
どのような映画を観ると、切ない気持ちになるのかを考えてみました。
まず、ストーリーに悲しみが含まれることは必須です。
悲しいストーリーの中に、わずかな希望を感じる作品や、
傷を背負って、主人公たちはどんな未来を歩むのかを想像させる作品。
そういうものが多いように感じます。
また、音楽も重要な要素になっているのではないでしょうか。
どの映画も音楽は大事な要素の一つですが、私が切なさを感じる作品は、特に音楽が秀逸なものが多い気がします。
心の揺らぎを増幅させる、場面に合った音楽は、いつまでも余韻に浸らせたり、記憶に残したりする効果を高めているように思います。
『ニュー・シネマ・パラダイス』や『レオン』のラストなんて、まさにそうですよね。
切ない作品というよりは、感動傑作になると思うので今回は除きますが。
前置きが長くなってしまいましたが、ここから私がおすすめする作品を5つ紹介していきます。
『aftersun/アフターサン』
『アフターサン』は、私が2023年観た新作映画の中で最も切ない余韻を残す作品でした。
大好きだったお父さんとの、11歳の旅の記憶をビデオテープで振り返る。若くてカッコよくて大好きだったお父さん。でもお父さんと同じ歳になって観ると、何か違和感が…。
もう、あらすじだけで切ない。
このラストは、映画史に残ると言っても過言ではありません。
観るタイミングによっては、切なさで押しつぶされてしまうかもしれませんので、ぜひ、元気な時に観てください。
『シェルブールの雨傘』
1964年の作品で、カンヌ国際映画祭グランプリに輝いています。
ミュージカル映画なのですが、そんじょそこらのミュージカル映画とはわけが違います。何と、全てのセリフがミュージカル調なんです。
でも、ミュージカル映画なのに切ないんですよ…。戦争によって、恋人が離ればなれになってしまうんです。あまり明るくない。むしろ、悲しいドラマをミュージカルによって観やすくしているのかもしれません。
『シェルブールの雨傘』を観ると、デイミアン・チャゼル監督の『ラ・ラ・ランド』も一層深みが増し、切ない作品に感じられます。
『WAVES』
『WAVES』は音楽と映像がとにかく素晴らしい。
切ないストーリーに拍車をかけています。
ストーリーは兄と妹のパートで大きく二つに分かれます。
私は、後半の妹パートで、いつも胸がグッとしめつけられるような感覚になりますね。
特に車の中でアニマルコレクティヴの「BLUISH」がかかるシーン。このシーンは、テイラー・ラッセルの表情も素晴らしい。たまりません。
『アンダーグラウンド』
第48回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したエミール・クストリッツァの代表作。
カンヌ受賞作って、切ない作品が多いのかもしれませんね。
第二次世界大戦時に、地下で過ごした人々のドラマを描いています。
そこそこ派手なシーンもありますし、コミカルな作りになっているんですが、ラスト1時間は切なさがどんどん膨らんで、泣けてくるんです。
この映画を作ったエミール・クストリッツァの気持ちも加味して観るともう、たまりませんね。
『ぼくのエリ 200歳の少女』
『ぼくのエリ 200歳の少女』は、お好きな方も多いのではないでしょうか。
吸血鬼の少女と、友達のいない男の子が出会うダークファンタジーです。
この映画は、モンスター側の目線で進むところが面白いんです。
そうすることによって、モンスター、人間、それぞれの心情が見えてきます。
ラストもね…、切ないですよ…。
『TENET』や『インターステラー』、『NOPE』を撮影した名カメラマン、ホイテ・ヴァン・ホイテマのカメラワークにも注目です。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
切ない気持ちで満たされる映画を5本ご紹介しました。
今日もまた、切なさを求めて映画を観ましょうか…。
みなさんのおすすめ作品もぜひコメントで教えてください。
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