『アンダーグラウンド』次第に笑いが切なさに…

コメディ映画

昔、あるところに国があった。

映画『アンダーグラウンド』をシネマートで鑑賞しました。

本作は1995年の作品のリバイバル上映になります。

第48回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したエミール・クストリッツァの代表作です。

bitotabi
bitotabi

もの凄い傑作でした…。心が震えました。

ダニー
ダニー

あらすじはこんな感じだよ!

第2次世界大戦中、1941年のベオグラード。共産党員マルコは弟のイヴァンや友人のクロとともにナチス・ドイツに抵抗。避難民たちを地下室にかくまい、彼らに武器を製造させてはそれを巧みに売りさばいて、富を築き上げる。やがて戦争は終結するが、マルコは地下の住人たちにそのことを知らせず、自分は武器を密売するために地上と地下の二重生活を送るが…。

Amazon Prime Videoより引用
bitotabi
bitotabi

コミカルな作りになっているんですが、ラスト1時間は切なさがどんどん膨らんで、泣けてくるんです。

明るい戦争映画!かと思いきや…。

『アンダーグラウンド』は、コメディ映画に分類されることもある作品です。

確かに、笑いどころはかなりあります。

ストーリーも、戦争の終わりを知らされずに地下で暮らし続ける人々、彼らが地上に上がり、目にしたものは、戦争映画の撮影現場で…。

と、かなり笑いになりそうな展開ですよね。

 



でも、そうじゃないんですよ…。

ラスト1時間はかなり切ない。

戦争による、親友や家族のとの絆の綻びが、じわじわと露見していくんです。

幸せな瞬間もありながら、ゆっくりと、ボロボロになっていく。

こんなかたちで戦争の恐ろしさを伝える方法があるとは、思いませんでした。

ラストシーンもたまらなく切ないですよ。

国が無くなるということ

『アンダーグラウンド』の監督、エミール・クストリッツァはユーゴスラビアの出身です。

ユーゴスラビアって、今はもうない国なんですよ。

ユーゴスラヴィアは、1918年からナチス=ドイツによる占領期をふくめても、1991年までの70年程しか存在しなかったのです。

 1941年3月、ヒトラーはユーゴスラヴィア王国に圧力をかけましたが、首都ベオグラードで始まった共産党や市民による反対デモが全国に及び、親西欧派将校団がクーデタによって親ドイツ政権を追放しました。

これが映画の序盤でクロやマルコたちが闘っていた様子でしょうね。

しかし、これに対して4月6日、ドイツ軍はバルカン侵攻を開始し、ベオグラードを空爆。同時に機甲部隊を進撃させ、イタリア・ハンガリー・ブルガリア軍も一斉に国境を越えて侵入しました。

その結果、ユーゴスラヴィア軍は反撃を加えるヒマもなく降服、国王と政府は直ちに亡命し、国土は枢軸軍に占領されてしまいました。

その後はドイツやイタリアなどの支配下に置かれますが、第二次世界大戦後、1946年に6つの共和国から成る連邦国家として発足し、社会主義をとりながらソ連とは一線を画した独自な体制を築いていきます。

 



しかし、この連邦国家は、ナチス=ドイツと戦った英雄チトーの強力な指導力に頼った面が強く、1980年にチトーが亡くなると、次第に分解に向かっていきました。

1991年から次々と離脱し、セルビアとモンテネグロだけがユーゴスラヴィア連邦に残りましたが、2006年6月、モンテネグロも分離独立し、ユーゴスラヴィア連邦は完全に消滅しました。

チトーは『アンダーグラウンド』の中でも何度か名前が登場します。

国が無くなるという、ショッキングな出来事に想いをこめて、監督は本作を作ったんですね。

そして今、本作がリバイバル上映されることは、大きな意義があるように思います。

パレスチナ問題や、ロシア・ウクライナ戦争。改めて関心を持っていきたいものです。

サルの演技がもの凄く上手い

本作には、サルの「ソニ」というキャラクターが出てきます。

このおサルさん、めちゃくちゃ演技が上手いんですよ…。

人懐っこい愛嬌のよさだけでなく、物憂げな表情まで見せます。

まさか、おサルさんの演技に泣かされるとは思いませんでした。

ダニー
ダニー

あ、安心してください。サルは無事です。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『アンダーグラウンド』の感想やユーゴスラビアの歴史について解説しました。

bitotabi
bitotabi

ラスト1時間は、切なさに胸がつまりますよ。

ダニー
ダニー

ソニの演技も最高だよ。

 

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