すべては謎のまま。それでいい。
『マルホランド・ドライブ』をAmazon Prime Videoで鑑賞しました。
2025年1月15日にデヴィッド・リンチが亡くなり、彼の遺した作品は今再び注目されています。
各種動画配信サービスや、全国の映画館でリバイバル上映がされているほどです。

今回の記事では、『マルホランド・ドライブ』を観たけどよく分からなかった。そんなあなたを勇気づけ、これからもリンチ作品を安心して観られるように励ます内容です。

変なの笑
でも、そういう人、意外と多いかもね。巨匠の作品って緊張するもんね。
「カルトの帝王」と称されるデヴィッド・リンチ。『イレイザーヘッド』や『エレファントマン』が特に有名で、これらの作品のストーリーの難解さも彼をそう称する所以となっています。
『マルホランド・ドライブ』や『ロストハイウェイ』は、まだ比較的分かりやすい作品だと思うんですが、それでも奇怪で難解。
そう、どの映画作品も謎が多いんです。
そんなリンチの監督した作品で、最も分かりやすいもの。それが『ツイン・ピークス』です。
『ツイン・ピークス』は全30話もあるドラマシリーズ。
実は元々、『マルホランド・ドライブ』もドラマとして作り始められた作品なんです!しかし、テレビ局側の都合によりお蔵入りとなってしまったものを、ある制作会社が映画としてリリースしてはどうかということで、作品が息を吹き返したと。そういった経緯があるんですね。
リンチは元々、ドラマの形式で話を作るのが好きだったそうです。流動的に話を考えて展開させていくのが楽しかったんだとか。
だからですね、この『マルホランド・ドライブ』には、テレビ用に撮影された映像と、映画用に撮影された映像というのが、混在しているそうなんです。
それで何となく、あの後半からのストーリーが納得できませんか?全く同じ俳優で、違う役を演じさせたことが見受けられる部分といい、急すぎる展開といい。
かつ、デヴィッド・リンチという人は、自分の作品を謎で包んだままにしておきたい。そういう人だったんですよ。
どの作品も奇想天外で、作った本人にしか意図が分からない。でも、彼は詳しく言及はしなかったんですよね。
ローラ・エレナ・ハリングも、インタビューで、リンチから「この映画を僕よりも解釈しないでくれ」なんてことを言われたと答えてました。
私はスタンリー・キューブリックが大好きで、彼か黒澤明が世界一の監督だと思っています。
キューブリックは、『シャイニング』や『アイズ・ワイド・シャット』でこれと似たようなことをしているんですよね。
謎を謎のままにして、映像の中ではもちろん、自らも多くを語らない。
考察させ、何度も観たいという欲を駆り立てたり、話題を大きくさせたりという効果を狙っていたはずです。今でいうバズりのようなものを、当時から既に取り入れていたというわけですね。
きっと、デヴィッド・リンチもまた、そういう意図も含んでいたのではないかと思います。
特にこの『マルホランド・ドライブ』には、『8 2/1』のような自身の白昼夢のようなイメージを表現しつつ、あえて謎を残すような。
ぶっちゃけ、ストーリーの謎に、あんまり意味はないんじゃないかと思っています笑
シレンシオってなんだ、あの箱は、鍵はなんだ、2人は同一人物なのか?などなど、謎は多いんですが、あえてそのままにしておきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございます!

どの作品も、そこそこ気楽に観て楽しんじゃっていいと思うんです。「わかんね~」って感じを楽しむのが、リンチの映画だと。
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『マルホランド・ドライブ』は【Amazon Prime Video】
で観ることができます。
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