綺麗事なしの介護文学。久坂部羊『告知』を親の介護が始まる前に読むべき理由

読書

映画『廃用身』を観て、そのあまりにも強烈なテーマに衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。実は、その原作者である久坂部羊は、現役の医師でもあります。

bitotabi
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結構たくさん介護や医療をテーマにした作品を出しているんですよ。気になったので読んでみました。

今回は、彼が在宅医療の現場を圧倒的なリアリティで描いた傑作オムニバス小説『告知』をご紹介します。

Amazon.co.jp: 告知 (幻冬舎文庫) : 久坂部 羊: 本
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感動の闘病記や綺麗事の介護ドラマとは一線を画す本作。「これから親の介護を迎えるかもしれない」という方が、あらかじめ過酷な現実に直面したときの心の準備をしておくために、今もっともお勧めしたい一冊です。

作品概要

  • 書籍名:『告知』
  • 著者:久坂部羊
  • 構成:オムニバス形式
  • あらすじ: 在宅医療の現場を舞台に、看護師や医師、列びに患者やその家族たちの目線を通して物語が進行します。病気の告知、介護の問題、そして患者の心の動きなど、医療現場の最前線から描き出すヒューマンドラマです。

医師である著者だからこそ書ける「本物のリアリティ」

本作最大の魅力は、著者が長年培ってきた医療現場での経験がこれでもかと反映されている点です。

世間に溢れるお涙頂戴の物語ではなく、在宅医療における泥臭い現実や、介護する側の本音、さらには患者自身の複雑な恐怖や甘えまでが冷徹かつ温かい眼差しで描かれています。

恐ろしく感じる描写もありますが、だからこそ面白く、興味が湧いて一気に引き込まれてしまいます。



介護の「心の準備」として読みたいオムニバス

全話を通して非常にドラマチックで、深く考えさせられる内容となっています。

近い将来、親の介護や病気との向き合い方に直面するかもしれない世代にとって、この本は格好のシミュレーションになるでしょう。

きれいな部分だけではない現実を事前に知っておくことは、いざという時の心の準備として役立つはずです。

収録されているお話の中でも、特に深く胸に刺さったのは「罪滅ぼし」です。

仕事一筋だった夫が、認知症を発症した妻の介護をするお話。特にぐっとくるものがあり、物語の重みとドラマチックな展開が読者の心を強く揺さぶります。人間の複雑な心理が描かれた、見逃せないエピソードです。

今日の本学

最後までお読みいただきありがとうございます。

今回は、映画『廃用身』の原作者である久坂部羊氏の小説『告知』をご紹介しました。

本作は、現役医師の著者が描く、在宅医療と介護の壮壮なリアルを詰め込んだオムニバス小説です。綺麗事だけではない医療現場の現実を描くことで、読者に生と死の本質を問いかけてきます。これから家族の介護や看取りに直面するかもしれない方にとって、現実を知り、心構えを作るための一大傑作として非常におすすめの一冊です。ぜひ一度、手に取ってみてください。

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『廃用身』のレビューはこちらです👇

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