『ネクスト・ゴール・ウィンズ』米領サモアチームの笑って泣ける感動実話!

ドキュメント・ノンフィクション系映画

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映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』をTOHOシネマズで鑑賞しました。

米領サモアの弱小サッカーチームの実話を基にした作品で、監督は『ジョジョ・ラビット』のタイカ・ワイティティです。

ダニー
ダニー

あらすじはこんな感じだよ!

2001年、ワールドカップ予選史上最悪の0-31の大敗を喫して以来、1ゴールも決められていない米領サモアチームに、次の予選が迫っていた。破天荒な性格でアメリカを追われた鬼コーチ、トーマス・ロンゲンが就任し、立て直しを図るが、果たして奇跡の1勝は挙げられるのか!?

https://www.searchlightpictures.jp/movies/nextgoalwins
bitotabi
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私は本作を『落下の解剖学』のチケットが取れなかったので、代わりに観に行ったのですが、これが何とめちゃくちゃ面白い作品でした!笑いあり涙あり。やっぱり実話ベースって、フィクションとは違う感動がありますね。

今回の記事では、『ネクスト・ゴールド・ウィン』の見どころや映画を観て得た学びをお伝えしていきます!

サッカーサモア代表は世界最弱?

http://football-uniform.seesaa.net/article/237184632.html

本作は米領サモアのサッカー代表チームの実話を基にした作品です。

米領サモアは2001年のワールドカップ予選で、オーストラリア代表に31‐0で大敗しました。

それまでの代表戦における歴代最高の失点数だそうです。

それから、2011年まで、米領サモアは勝利はおろか、1ゴールもできないほどの戦績だったそうです。

もちろん、FIFAランクも最下位。

しかし、映画と同じく、トーマス・ロンゲン就任後は、今日に至るまで最下位になったことはありません。

現在のFIFAランクは宿敵トンガよりも上の188位。

ちなみに最下位は210位のサンマリノです。

 



アル・パチーノの映画は?

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』の中で、マイケル・ファスベンダー演じるトーマス・ロンゲンが、大会の前日にDVDを鑑賞し、そこからスピーチをパクるシーンがあります。

この映画は、アル・パチーノ主演の『エニイ・ギブン・サンデー』です。

https://video.unext.jp/title/SID0025554

『エニイ・ギブン・サンデー』はアメフトですが、不振続きのチームを再生しようとする点で、『ネクスト・ゴール・ウィンズ』とよく似ています。

作中で観られたシーンがこちら。

また、『ネクスト・ゴール・ウィンズ』でマイケル・ファスベンダーが言っていた「サッカーより大切なものがある」というセリフも、

「勝利より大切なことがある」という『エニイ・ギブン・サンデー』のオマージュになります。

 



 

実際の選手たち

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』に登場する選手たちは、実在の選手をモデルにしています。

印象的な登場人物である、ジャイヤという選手。

bitotabi
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私はジャイヤのプレーに思わず涙してしまいました。

ジャイヤ・サエルアは、 ファファフィネ(第三の性)を持つ世界初のサッカー代表選手です。

米領サモアでは、ジャイヤのような性自認の人はファファフィネ(ファファフィネは「女性のような」という意味を表す言葉)と呼ばれていて、女性としての在り方、女性らしさ、女性の心を持った男性に与えられる称号なんです。

葬儀、結婚式など、様々な行事を取り仕切ります。

コミュニティや家族の中でやるべき役割がたくさんあるそうで、女性の仕事も、男性の仕事も、両方出来なければならないのだとか。

米領サモア・ファファフィネ協会(SOFIAS)という団体もあり、資金を募るイベントを開催し、収益をカトリック教会が運営する高齢者施設、病院の小児病棟に寄付しています。

ダニー
ダニー

キリスト教とトランスジェンダーの団体が繋がってるなんて驚きだね。

米領サモアでは、宗教が生活の重要な一部となっていますが、それよりも重要なのは信念だそうです。

世界中の宗教には、多くの人が義務として従うしきたりがあります。しかし、本当に神を愛していれば、他人を愛することも簡単な筈だという考え方みたいですね。

これは、素晴らしいというか、宗教が根付いている国が米領サモアのようだといいですよね。

bitotabi
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古くから伝わる先住民の文化として、男女以外のミドルスペースに対する考え方あったなんて、驚きましたし、人間の尊さすら感じます。

ちなみに、映画の中では、トーマス・ロンゲン監督から「ジョニー」と呼ばれて激怒した彼女ですが、実際はそんな感じではなかったそうです。

トーマス・ロンゲン監督は「ジョニーと呼ばれるのがいいかな?それともジャイヤ?」とジャイヤに確認したそうです。

今までの監督は、誰も気にせず「ジョニー」と呼んできたので、監督が彼女のことを本当に気にかけてくれているんだ、とわかったのだとか。

さらにトーマス・ロンゲン監督は、ジャイヤに奥さんを紹介します。

奥さんは、男性の集団の中で、どのように女性として振舞えばいいのかアドバイスしました。

トーマス・ロンゲン監督が、すべてを受け入れ、そしてサポートしてくれたから、ジャイヤはトランスジェンダーであることに自信が持てたんですね。

 



ジャイヤを演じたカイマナも、ファファフィネです。

https://jocr.jp/raditopi/2024/02/22/558000/?disp=photo&item=2

また、31点を取られてしまったゴールキーパーのニッキーも実在する人物で、今も現役だそうです。

ちなみに、タイカ・ワイティティ監督も教会の神父役で出演しています。

サモアと米領サモアは別の国

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』を観て初めて知ったのですが、本作の舞台である米領サモアとサモアという国は、別の国だそうです。

18世紀にオランダ人がサモアに上陸したことを機に、たくさんのヨーロッパ人がサモアを訪れるようになります。

やがて、1828年に キリスト教プロテスタントの一教派である、メソジスト派の宣教師が上陸したのをきっかけとして、欧米諸国の流入は一気に加速していきます。

19世紀後半になると、サモアの中で大きな権力闘争が起こりました。

高い地位を有していた2つの家系が東西に別れ、住民を巻き込んだ争いへと発展します。

そして、この権力闘争にドイツとアメリカ・イギリス両国の主導権争いが絡んで、大きな混乱がサモアの中で起こります。

やがて1899年に、上記3国間で条約が締結。サモア諸島の東部をアメリカが、西部をドイツが統治することになりました。

これ以降、サモア諸島は東西に分断され、別々の歴史を歩むことになったんですね。

1962年に、西側のサモアは独立を果たし、「西サモア」と国名をあらためました。

現在の「サモア独立国」になったのは1997年です。

一方、米領サモアはこの出来事から現在に至るまでアメリカ領のままです。

 



今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』について解説しました。

bitotabi
bitotabi

ジャイヤと米領サモアのファファフィネの考え方には、本当に心を打たれました。

ダニー
ダニー

笑って泣ける感動作だよ!

 

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