『テルマ&ルイーズ』明日はない私たちのバニシング・ポイント！

映画『テルマ&ルイーズ』をAmazon Prime Videoで鑑賞しました。

本作は巨匠リドリー・スコットの作品。

リドリー・スコットには珍しくコメディ要素の強い映画です。

主演は‎スーザン・サランドンと‎ジーナ・デイヴィスで、ブラッド・ピットも出演しています。

今なお愛され続ける作品で、2024年2月に、４Kリマスター版がリバイバル上映されています。

平凡な主婦のテルマ(ジーナ・デイヴィス)と
ウェイトレスのルイーズ(スーザン・サランドン)は
週末のドライブ旅行に出発。

その途中、立ち寄った店の駐車場で テルマが男に襲われそうになり、
助けに入ったルイーズが護身用の拳銃で男を射殺。

さらに次から次へとトラブルが重なり、 警察に指名手配された２人は、
車でメキシコを目指し逃避行を続けるうちに、
自分らしい生き方に目覚めていく……。

https://unpfilm.com/thelma_louise/

リドリー・スコットによるニューシネマ

『テルマ＆ルイーズ』は、ロードムービーです。

『俺たちに明日はない』や『バニシング・ポイント』、『イージー・ライダー』などによく似ています。

これらの作品に共通していえるのは、アメリカの田舎や、雄大な自然を魅せているということです。

こういったニューシネマ的な雰囲気や風景、ストーリーをリドリー・スコットも撮ってみたかったんだと思います。

アメリカ人にとっては見慣れた田舎だったとしても、イギリス人のリドリー・スコットにとっては風景として魅力的に感じたのでしょうね。

リドリー・スコットといえば、画で魅せる監督です。リドリー・スコットの作品は、どの作品も本当に美しく、ため息がでるようなショットがたくさんあります。

『テルマ＆ルイーズ』もアメリカの自然を大変美しく描いているのですが、ビジュアルの良さだけでなく、ストーリーでも魅せることに成功しています。

それまで、女性のロードムービーは退屈になるという理由で敬遠されがちでしたが、見事にやってのけましたね。

同性愛的なものではない、男同士の性別を超えた絆を描いた映画は数多くありますが、『テルマ＆ルイーズ』を観ると、女性同士のそれもあり得るし、面白いんだなと思えます。

テルマとルイーズって、最初はそれほどの関係じゃなさそうなんですが、様々な出来事を経て、終盤に近付くとカチッとハマるのがとっても心地いいんですよ。

　

豪華キャストにも注目

『テルマ＆ルイーズ』は、キャストがとっても豪華です。

『ロッキー・ホラー・ショー』のスーザン・サランドン、

『ザ・フライ』のジーナ・デイヴィス、

『レザボア・ドッグス』、『パルプ・フィクション』の名優ハーヴェイ・カイテル

『レザボア・ドッグス』のマイケル・マドセン

そして、ブラッド・ピットですね。

後ろのカウボーイハットがブラッド・ピットです。

『テルマ＆ルイーズ』は、ブラッド・ピットの出世作と言われています。

ちょい役なんですが、出演時間は3，4番目くらいに長いんです。

これがまたブラッド・ピットっぽい役なんですよね。

ただカッコいいだけの役じゃなくって、どうもきな臭いような。

『スナッチ』とか『ファイト・クラブ』の役の雰囲気に似ています。

　

音楽はハンス・ジマーが務めているだけあって、これがまたいいんですよね。

ちなみに、スーザン・サランドンとジーナ・デイヴィスは二人ともアカデミー賞主演女優賞にノミネートされました。

同じ作品から二人が主演女優賞にノミネートされるなんて、驚きですよね。

　

衝撃のラスト

本作のラストはなかなかインパクトが強いです。

そんな終わり方あり？！って感じですね。

でも、ニューシネマを見慣れている人は何となく予想できてしまうかもしれません。

なぜなら、先述のニューシネマ代表作『俺たちに明日はない』や『バニシング・ポイント』、『イージー・ライダー』なども同じような終わり方を迎えるからです。

特に、『テルマ＆ルイーズ』は、『バニシング・ポイント』によく似ているなと私は感じます。

スカッとするだけではなく、切ない余韻を残すニューシネマ的な雰囲気…。

好きなんですよねぇ。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます！

映画『テルマ＆ルイーズ』について解説しました。

　

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