『レザボア・ドッグス』最大の謎 Mr.ピンクは本当に生き残ったのか?

クライム・サスペンス映画

クエンティン・タランティーノ監督の鮮烈なデビュー作『レザボア・ドッグス』。

そのクールなカットと軽妙な会話劇で、公開から30年以上経った今も多くの映画ファンを魅了し続けています。しかし、この映画には、未だに多くの人々がその結末を巡って議論を交わす、ある登場人物の「その後」に関する大きな謎が存在します。

それは、合理的ながら一癖あるキャラクター「Mr.ピンク」。

スティーヴ・ブシェミが演じたあのキャラクターです。

彼が本当に生きて逃げ切ったのか、それとも捕まったのか、という疑問について、考察していきます。

bitotabi
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一般的な考察に加え、タランティーノやスティーヴ・ブシェミの意見を深堀りしてみました。

ダニー
ダニー

確かに気になるよね!


劇中での描写:聞こえてくる「真実」の断片

映画のクライマックス、血まみれの倉庫での壮絶な銃撃戦の後、生き残ったのはMr.ピンク(スティーブ・ブシェミ)だけでした。彼は強奪したダイヤモンドを手に、倉庫の外へと走り去ります。

その直後、画面には映らないものの、観客の耳には鮮明な音の羅列が響き渡ります。車のエンジンがかからない音、けたたましいサイレン、そして複数の銃声。続いて警察官の威圧的な怒鳴り声と、Mr.ピンクの切羽詰まった声が聞こえます。「撃つな、撃たれたんだ!ちくしょう!」――そして、警官が「銃を捨てろ!手を後ろに回せ!」と命令する声が続きます。

これらの音は、Mr.ピンクが外で警察と遭遇し、撃たれた末に逮捕されたことを強く示唆しています。しかし、その「瞬間」が明確に映し出されないことで、彼の生死、そして最終的な運命は、永遠に観客の想像に委ねられることになります。

bitotabi
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それでは、まずタランティーノの意見を覗いてみましょう。


クエンティン・タランティーノ監督のスタンス:意図された「曖昧さ」

『レザボア・ドッグス』が公開されて以来、Mr.ピンクの運命は常にファンの間で語り草となってきました。

生きている、射殺された、自首した、逃亡に成功したなどなど、ファンの意見は様々です。

しかし、クエンティン・タランティーノ監督自身は、この謎について明確な答えを出すことを頑なに避けています。

タランティーノは、しばしば作品に「解釈の余地」を残すことを好む監督として知られています。彼にとって、物語のすべてを説明し尽くすのではなく、観客が自ら考え、議論し、想像力を働かせることこそが、映画体験をより豊かなものにすると考えているのかもしれません。

Mr.ピンクの「その後」を曖昧にすることで、この映画は単なる物語の枠を超え、観客の心に深く刻まれる存在となったと言えるでしょう。




スティーブ・ブシェミの「おまけ」理論:ファンを魅了する愉快な妄想

このMr.ピンクの謎に、ひときわユニークな光を当てているのが、彼を演じたスティーブ・ブシェミ自身です。ブシェミは、Mr.ピンクが生き延びて、タランティーノの次の作品『パルプ・フィクション』に登場するウェイター、「バディ・ホリー」として潜伏しているという、愛すべきファン理論を提唱しています。

Mr.ピンクは劇中で「チップを払わない」というポリシーを公言するほどの吝嗇家でした。そんな彼が、チップで生計を立てるウェイターになっているという展開は、まさに皮肉な運命であり、ブシェミのこの理論は多くのファンを唸らせ、タランティーノ監督自身も気に入っていると伝えられています。もちろん、これは映画の公式設定ではありませんが、ブシェミの遊び心と、作品への深い愛着が感じられる魅力的な解釈です。


今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます。

Mr.ピンクの曖昧な結末は、『レザボア・ドッグス』が単なる強盗映画に終わらない、多層的な魅力を放つ作品であることの証でもあります。

観客は、Mr.ピンクが警察に捕まったと考えるかもしれないし、彼が逃げ延びた奇跡を信じるかもしれない。あるいは、ブシェミの愉快な理論に夢を見るかもしれません。

bitotabi
bitotabi

タランティーノが言うように、映画は解釈の余地があったほうが楽しいですし、それに対するブシェミの粋なジョークめいた結論も素敵ですよね。

ダニー
ダニー

もっと『レザボア・ドッグス』が好きになったよ。

この未解決の謎こそが、作品に深みを与え、観客が何度も見返したり、友人との間で議論したりするきっかけとなっています。あなたは、Mr.ピンクの運命についてどう思いますか?

 

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