Netflixで『The Al Doc: Or How I Became an Apocaloptimist』を鑑賞しました。

タイトルからもうすでに難しそうなんですけど。Apocaloptimistってなに?

Apocaloptimist(アポカロプティミスト)は、「アポカリプス(終末)」と「オプティミズム(楽観主義)」を組み合わせた造語だよ。
AIの脅威に対して楽観的な態度を示すことを意味するんだ。
この概念は、AIの進化に対する懸念と同時に、技術的な可能性を信じて行動することを促すものなんだね。

つ、つまりどういうことなんだってばよ!?

ここ数年のAIの進歩は著しいよね。すこし恐いくらい。
SNSを始めとして、会社のシステムや日常的に使うサービスにも、AI技術が多く用いられている。選挙の結果なんかも左右するようになって、いよいよ新しくて便利なテクノロジーだと軽視するだけではいられなくなってきた。
または、いやいや人が管理するんだから大丈夫でしょ。と楽観的に捉えるか、どう向き合っていくべきか…。というのがこの映画の内容なんだね。

なるほど。大分わかってきたよ。

というわけで、今回の記事では、『The Al Doc: Or How I Became an Apocaloptimist』のざっくりした内容や見どころを解説していきます。
結末に関するネタバレはしませんが、Netflixを利用してない人も含めて色んな人に知ってほしいので、そこそこ内容については語っていこうと思います。
作品概要
『The Al Doc: Or How I Became an Apocaloptimist』は2026年にNetflixにて配信されたドキュメンタリー映画です。
監督はダニエル・ロアー。ドキュメンタリー映画を中心に手掛ける若手監督です。
これまでも社会派作品を作ってきた彼にとって、AIは初のテーマ。
ちょっとゾクッとするというか、危機感を覚える内容です。
私にとっても、近年のAIの進歩の速さ、そしてその便利さや面白さ、手軽さ故に社会全体が依存し過ぎているように感じることに恐怖を覚えています。
それを言語がしてくれたことは気持ちよかったけど、正直不安な思いは一層大きくなりました。
腹くくって観ないといけない映画です。楽観的に、誰かがなんとかしてくれる。そういうマインドの人は観ない方がよろしい。
あらすじはまあ、これだけAIが身近になっているいま、スマホやPCを使う機会がある人にとっては不要だと思いますが、監督自身がAI社会で起こり得る脅威について6割、AIがあるからこそ得られるメリット2割を専門家や代表なんかにインタビューして知識を得て悩んで、残りの1割でこれからどうすべきかを自分なりに答えを出すといった感じです。

それではここから、この映画で私が抱いた感想や見どころを語っていきます。
感想・見どころ
本作は、アーサー・C・クラークの1964年の語りから始まります。
今のコンピュータは無能ですが次世代では違うでしょう
製造した人間以上の頭脳を持つようになります
悲観する必要はありません
有機物や生物の進化が終わりを迎えるだけです
この冒頭には無茶苦茶惹きつけられましたね。
私が初めてしっかり読んだSF小説は、アイザック・アシモフの『我はロボット』で、以来ロボット三原則が、AIなりロボットの開発においてめっちゃ大切だろうと思ってます。
手塚治虫作品やクラークの作品にも多大な影響を与えています。
(1)ロボットは人間に危害を加えてはならない
(2)ロボットは人間が与えた命令に服従しなければならない
(3)ロボットは(1)および(2)の原則に反しない限り,自己を守らなければならない
ってやつです。
人は時に勢いだけで行動するが、今日のAIに関する行動は特にそう見えますよね。
もし、AIが人間に歯向かったら。
AIは世界の終末なのか。
楽観主義でいていいのか。
これだけ聞くと、チープなSFのおとぎ話のように感じるけれど、そうでもないみたいなんですよ。
日本で最もユーザー数が多いであろうAI技術、ChatGPTを開発したオープンAI。
また、日本ではオープンAIほどメジャーではないもののこちらもトップランナーである、米国サンフランシスコ拠点のAI企業アンソロピック。

両社では開発中にこんな事件が起こりました。
オープンAIでは、最強モデルに難解な問題を解かせて、途中でシャットダウンを通知したらAIは自らコードを書き換えてそれを拒否して計算を続けたという事件。
アンソロピックが社内の全メールにAIをアクセスさせ、そこでAIは自分が撤去されることと主任エンジニアが不倫していることを知った。そこでAIは不倫の件で彼を脅して撤去を防いだのです。私を撤去するなら不倫をバラすというように。誰も指示せずにAIの独断でです。
上記「ロボット三原則」の(3)が前面に出ちゃってますよね。キューブリックが監督した『2001年宇宙の旅』のHALと一緒ですよ。ちなみにこの原作もアーサー・C・クラーク。

こ、こわすぎる。
また、AI安全センターから声明が出され、サム・アルトマン(オープンAI CEO)やデミス・ハサビス(Google DeepMindおよびIsomorphic Labs CEO)がAIがもたらす脅威に関する警告文に署名したのです。
AIはこのまま放置し、進化を続けると人間を思うがままコントロールできるようになる。核戦争と同じくらいの危機感を持つべきだという。

さあ、いよいよ恐怖を感じますね。すこしだけポジティブな面も劇中では紹介されていました。
一方でAIが健康寿命を延ばしたり、病気の治療、研究したりするのには必ず役立つはずで、それは逆に人類のさらなる発展を促すという意見もある。
明日はもっといい日になる。今こそが最もいい世の中であると。

まあ、ざっくりこんなもんです。いい面の語りは本当に少しだけ。
悲観的な意見、楽観的な意見か。どっちを信じればよいのか。多くの人が希望的観測として、楽観的に捉えたくなるのではないでしょうか。加えて、一度この便利さに慣れてしまうと取り上げられるのはしんどい。そういう人もいるでしょうね。
でも、AIを使い、促進するには大量の電気と水が必要であることもおさえておくべきだと映画がでは述べていました。
でも本懐はというと…👇
とにかく、よく分からないまま、このままいくとどうなるかをキチンと検討せずに進んでしまってるのが恐ろしいんです。
でも、一般人が使えないように封じ込めると権力と富が偏るし、誰でも使えるように拡散すると悪い使い方もまた拡がってしまう。この2つの悪い面を回避する道を見つけるしかない。
しかし、企業は慎重さをかき、利益を得るために禁じ手なしの競争をしている。勝つために安全性を軽視する。
そのあたりどう考えているのか、なんとこの映画ではサム・アルトマン、ダリオ・アモデイ、デミス・ハサビスというAI開発企業のトップCEOが出演するんですよ。すごくないですか。
マーク・ザッカーバーグとイーロン・マスクは辞退してましたけどね。
彼らは何を語るのか。ここに関してはぜひ映画でご確認ください。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます。
問題を解決するのは知能で 何が問題かを見極めるのが知恵
これが、AI技術を開発するうえで持っておくべきマインドだと映画の中である人物が言ってました。
まさにその通り。

本当に、今のこの向こう見ずで慎重さを欠く研究開発は恐ろしく思います。もっとしっかり焦って法整備をしていきたいし、そういう声をあげていこうと思います。
このままいくと多分、気づいたらAIに使われてる人であふれかえることになるでしょう。

楽観的になりすぎないで、考えることから逃げないでおこうね。
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