映画のラストシーンは、観客の心に深く残り、作品全体の印象を決定づける重要な要素です。
感動、衝撃、希望、そして余韻。今回は、そんな忘れられないラストシーンを持つ珠玉のSF映画5選をご紹介します。
物語の結末を知った上で、もう一度最初から観返したくなる、そんな魅力に満ちた作品ばかりです。

bitotabi
壮大さや、作品の余韻に浸れる、素晴らしいラストシーンを厳選しました!

ダニー
やっぱりあの作品は入ってるのかな?
『エイリアン2』 (1986年)

- 監督・脚本: ジェームズ・キャメロン
- キャスト: シガニー・ウィーバー、マイケル・ビーン、ポール・ライザー、ランス・ヘンリクセン
- 受賞歴: 第59回アカデミー賞視覚効果賞、音響効果編集賞
- あらすじ: 冷凍睡眠から57年ぶりに目覚めたリプリーは、かつてエイリアンに襲われた惑星に、植民者たちが消息を絶ったことを知る。海兵隊と共に救出に向かった彼女は、想像を絶する数のエイリアンと対峙することになる。
- ラストシーン: 激しい戦いの末、リプリーはパワーローダーを操り、エイリアン・クイーンとの一騎打ちに挑む。我が子を守ろうとするクイーンと、人間の少女ニュートを守ろうとするリプリーの母性がぶつかり合うこのシーンは、単なるSFアクションを超えた、壮絶なドラマを生み出しています。最後は宇宙空間にクイーンを放出し、戦いは終結。安堵の表情で眠りにつくリプリーの姿が、観客に深い感動を与えます。

bitotabi
シガニー・ウィーバーの歌舞伎っぷりがたまらなく好きです。
『インセプション』 (2010年)

- 監督・脚本: クリストファー・ノーラン
- キャスト: レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、エリオット・ペイジ、マイケル・ケイン
- 受賞歴: 第83回アカデミー賞撮影賞、録音賞、音響編集賞、視覚効果賞
- あらすじ: 他人の夢に入り込み、アイデアを盗む「コブ」は、ある人物の心にアイデアを植え付けるという、不可能とされる「インセプション」を最後の仕事として引き受ける。
- ラストシーン: 故郷に戻ったコブが、子どもたちと再会を果たす。彼は夢か現実かを確かめるため、トーテムであるコマを回す。コマが回り続ける中、コブは子どもたちとの再会を選び、画面が暗転する。コマが倒れたかどうかは観客に委ねられ、物語の結末を解釈する余地を意図的に残しています。

bitotabi
あのラストは、明確に答えが存在します。気になる方はぜひこちらを👇
『ターミネーター2』 (1991年)

- 監督・脚本: ジェームズ・キャメロン
- キャスト: アーノルド・シュワルツェネッガー、リンダ・ハミルトン、エドワード・ファーロング、ロバート・パトリック
- 受賞歴: 第64回アカデミー賞メイクアップ賞、音響編集賞、視覚効果賞、録音賞
- あらすじ: 未来から送り込まれたターミネーターが、人類の未来を左右する少年ジョン・コナーを守るために、別の新型ターミネーターと激しい攻防を繰り広げる。
- ラストシーン: 戦いを終えたT-800は、自らを破壊するため溶鉱炉に身を投じる。サムズアップしながら溶鉱炉に沈んでいくT-800の姿は、機械が人間性を獲得し、尊い犠牲を払ったことを示唆しています。そして、未来はまだ決まっていないという希望を、サラ・コナーのモノローグが力強く締めくくります。

bitotabi
「I’ll be back」というセリフと共に沈んでいくと誤解されることが多いですが、全然違います。二度と帰ってこないから、カッコイイんです。(結局続編でまた出てくるけど)
『2001年宇宙の旅』 (1968年)

- 監督・脚本: スタンリー・キューブリック
- キャスト: キア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド
- 受賞歴: 第41回アカデミー賞視覚効果賞
- あらすじ: 人類の進化を促してきた謎の石板「モノリス」を巡る壮大な物語。木星探査の旅に出た乗組員は、史上最高のコンピュータHAL 9000の反乱に直面する。
- ラストシーン: 唯一の生存者となったボーマンは、モノリスを追って宇宙の果てへ。やがて彼は、奇妙な部屋の中で自身の誕生から老衰、そして「スターチャイルド」へと生まれ変わる姿を幻視します。人類の枠を超えた存在へと進化を遂げ、地球を見つめるスターチャイルドの姿は、観客に宇宙と生命の深遠な謎を問いかけます。

bitotabi
これもまた、解釈が難しいラストだと言われていますね。でも、意外と単純です。詳しい解説はこちらで👇
『ブレードランナー』 (1982年)

- 監督: リドリー・スコット
- 脚本: ハンプトン・ファンチャー、デヴィッド・ピープルズ
- キャスト: ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、ダリル・ハンナ
- 受賞歴: なし
- あらすじ: 酸性雨が降り注ぐ近未来のロサンゼルスを舞台に、人造人間「レプリカント」を追う刑事デッカードの葛藤を描いたSFノワール。
- ラストシーン: デッカードに追いつめられたレプリカントのロイ・バッティは、その命が尽きる直前、雨の中で自身の人生を語り始めます。「お前たち人間には信じられないだろうが、俺は戦艦の燃える様を、オリオン座の肩の近くで見てきた。…その記憶も、やがて時間の中に消えていく、雨の中の涙のように。…死ぬ時が来た。」という彼の語りは、人造人間という存在が抱える悲哀と、失われゆく記憶の尊さを美しく描き出しています。そして、静かに息絶えた彼の姿と、降りしきる雨が、観客の心に深い余韻を残します。

bitotabi
最高にカッコいいですね。ロイ・バッティ。しかも、結構アドリブだったとか。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます。
これらの映画のラストシーンは、物語の結末であると同時に、観客に深い問いを投げかけ、時には救いを与え、そして何よりも心に強く残る感動を生み出しています。
映画を観た後も、その余韻に浸り、登場人物たちの人生に思いを馳せること。
それこそが、映画という芸術が持つ大きな魅力の一つだと言えるでしょう。

bitotabi
あなたの好きなSF映画のラストシーンはなんですか?

ダニー
あったらぜひ、教えてね~。
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