西加奈子さんの「サラバ」を読みました。
先日読んだ「ふくわらい」「i」「さくら」が非常に心に響いたので、同じく西加奈子さんの著書を手に取りました。
「サラバ!」は、第152回直木三十五賞を受賞し、西加奈子さんを代表する作品です。
又吉直樹さんも、今作を読んで小説を書き始める決意をしたそう。
最後まで読むと、その理由に深く納得できます。
小説や物語を作ってみたいあなたへ勇気を与える、そんな一冊です。
STORY
1977年5月、圷歩は、イランで生まれた。父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに―。
Google booksより引用
印象的だった点
これまで読んだ「ふくわらい」「i」「さくら」においても、主人公たちは、決して幸福とは言えない人生を歩んでいます。
どの作品でも、私は主人公と自分を重ねて読んでしまいました。
その度合いが「サラバ!」が最も強かったように思います。
特に、家庭や、学校、社会における自分の自分の立ち位置。
できるだけ穏やかに、角が立たないように。
家族の中で中立であろうとした。
立ち入りしすぎないようにした。
私の家族にも、かつて暗黒の時代がありました。
そんな時、私も自分は自分で忙しいふりをして、家族から逃げていました。
非常にシンクロして、かつての自分を戒めつつ、前に歩もうという勇気をもらえました。
印象的だったセリフ
「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ」
「ものが増えていくのが、恥ずかしいんです」
今日の本学
最後までお読みいただきありがとうございます。
「サラバ!」は上下巻でなかなかボリュームのある作品ですが、得られるものはもっと大きいです。
自分と見つめ合う機会をくれる本。ただの物語で片づけにくい本でした。
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