イーストウッド95歳。
リドリー・スコット87歳。
スコセッシ82歳。
ジェームズ・キャメロン71歳。
スピルバーグ68歳。
タランティーノ62歳。
クリストファー・ノーラン55歳…。

みんな結構いってるね。

そう、著名な映画監督は、50歳以上が多い。
つまり、40代はまだまだ若手なんだね。
今回の記事では、現在40代前半以下でありながら、すでに国際的な映画祭やアカデミー賞などで確固たる評価を築き、独自の作家性と技術で映画界に革新をもたらしている5名の監督を、「映画の未来を担うネクスト・ジェネレーション監督」として紹介します。
彼らの経歴と、その功績をご紹介します。
1. デイミアン・チャゼル監督

デイミアン・チャゼル監督は、現在40歳(1985年生まれ)で、長編デビュー作は2009年の『ガイ・アンド・マデリンのベンチ』で24歳の時でした。
彼は音楽をテーマにした作品『セッション』(2014年)で、狂気じみた指導者と情熱的なドラマーの対立を緊迫感あふれる演出で描き世界に衝撃を与え、一躍若手世代のトップランナーに躍り出ます。
そして『ラ・ラ・ランド』(2016年)では、古き良きミュージカル映画への愛を現代的な映像技術で昇華させ、史上最年少となる32歳でアカデミー賞監督賞を受賞するという快挙を成し遂げています。
さらに、近年公開された『バビロン』(2022年)では、サイレント映画からトーキーへと移り変わるハリウッドの激動の時代を、絢爛豪華かつ壮大なスケールで描き切りました。映画史そのものへの情熱と、その中で夢を追う人々の光と影を巧みに描き出す手腕は、まさに新時代の巨匠候補といえるでしょう。

好きな映画監督を5人あげるとするなら、入ります。それくらい大好きな監督です。映画への愛がとにかく深くて、どの映画を観ても自身の映画愛を試されているような気がしますし、映画を好きでよかったと思わせてくれます。
2. ジョーダン・ピール監督

ジョーダン・ピール監督は現在46歳(1979年生まれ)で、2017年の『ゲット・アウト』で38歳の時に長編デビューを果たしました。
元コメディアンという異色のキャリアを持つ彼は、デビュー作で「ソーシャル・スリラー」という新たなジャンルを確立。人種差別や現代社会のタブーといった重いテーマを、独創的で予測不能な恐怖の物語へと落とし込むスタイルが特徴で、その要素をふんだんに盛り込んだ『ゲット・アウト』でアカデミー賞脚本賞を受賞しました。
『アス』(2019年)や『NOPE/ノープ』(2022年)でも、巧みなミスリードと視覚的な刺激を通じて、観客に深い問いを投げかけており、社会派エンターテイメントの担い手として大きな注目を集めています。

ポップで爽やかな一面もありながら、しっかり観客を感動させる。エンタメと深みのバランスが凄まじいなと思いますね。彼もまた、映画への愛が深いことを要所に感じますし、黒人差別への強烈なメッセージ性もたまらない。
3. アリ・アスター監督

アリ・アスター監督は現在39歳(1986年生まれ)で、2018年の『ヘレディタリー/継承』で32歳の時に長編デビュー。彼は配給会社A24とともに新時代のホラー映画を牽引する存在です。デビュー作では、家族の崩壊とトラウマを根底にした、極めて不穏で心理的な恐怖を描き、世界中のホラーファンを熱狂させました。
また、『ミッドサマー』(2019年)では白夜のスウェーデンを舞台にカルト集団の儀式を描き、その強烈な映像美と徹底した世界観で高い評価を得ています。彼の作品は、ショック描写よりも、人間の不安や孤独、心の病といった深層心理に訴えかける作風が特徴です。
4. ロバート・エガース監督

ロバート・エガース監督は現在42歳(1983年生まれ)で、2015年の『ウィッチ』で32歳の時に長編デビューを果たしました。彼は徹底した歴史検証と、古の伝承に基づくダークファンタジーで独自の地位を築いています。デビュー作『ウィッチ』は、17世紀ニューイングランドのフォークホラーを静謐かつ恐ろしく描き、そのリアリズムが絶賛されました。
続く『ライトハウス』(2019年)では、二人の灯台守の狂気をモノクロ映像で描き、カンヌ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞を受賞。そして2022年の『ノースマン 導かれし復讐者』では、北欧のヴァイキングの復讐譚という壮大なスケールに挑み、圧倒的な映像美と徹底した時代考証で評論家から高く評価されました。彼の作風は、リアリズムに根差した暗黒の世界観を通じて、観客を原始的で恐ろしい過去の世界へと連れ去るかのようです。

私はファンタジー系の作品ってあまり得意じゃないんですが、この人の映画は面白いですね!灰汁が強くて。ウィッチもライトハウスも不気味すぎます。
5. 阪元 裕吾監督

日本映画界からも見逃せない才能の持ち主が。現在29歳(1996年生まれ)の若さで活躍する阪元裕吾監督です。
彼は2018年の『ファミリー☆ウォーズ』で22歳という若さで長編デビューを果たしました。
彼の作品は、低予算インディペンデント映画でありながら、クオリティの高いハードなアクションと、気の抜けた日常的なユーモアを大胆に融合させるスタイルが最大の魅力です。
『ベイビーわるきゅーれ』シリーズなどで見られる、殺し屋たちの日常とバイオレンスが混ざり合う独特のトーンは、若い観客から熱狂的な支持を受けており、日本映画界の未来を担うアクション監督として期待されています。

「ベビわる」と「国岡」は、他には代えがたい興奮をくれます。これらのアクションは、本当に世界と肩を並べられるレベルです。アクションだけにフォーカスすれば、ロートルのアクションスターを起用したハリウッド映画をゆうに超えています。もちろんストーリーも面白いですよ。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます。
ご紹介したデイミアン・チャゼル、ジョーダン・ピール、アリ・アスター、ロバート・エガース、そして阪元裕吾の5名に共通するのは、既存のジャンルや形式に囚われず、自らの強い作家性を貫いている点です。
チャゼルがハリウッドの黄金期を振り返りながらも新たな映像技術を追求するように、
ピールがスリラーを通じて現代社会の深い問題をえぐるように、
彼らは常に「新しい映画とは何か」を問い続けています。
特に、アスターやエガースがホラーというジャンルを芸術の域に高め、阪元がアクションの可能性を広げているように、彼らは映画の多様性と表現の深さをさらに押し広げています。
彼らはまだキャリアの序盤にありながら、すでに世界的な評価と熱狂的なファンベースを獲得しています。

今後、彼らがどのような新しい物語を、どのような革新的な手法で私たちに見せてくれるのか、その未来のクリエイティブに大いに期待を寄せていきたいですね。

彼らの最新作の情報は、ぜひ継続的にチェックしていこう!
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