「女神の継承」考察記事【エクソシストとの類似点】

ホラー映画

夏だ!ホラーだ!!

この夏は、私の大好きな、ホラー映画がたくさん公開されて嬉しい限りです。

中でも待望していた作品の一つが今回鑑賞した「女神の継承」です。

アジアンホラー、大好物。

特に、近年の台湾韓国のホラーは、非常にいい。

先日鑑賞した「哭悲」も素晴らしかったです。

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「哭悲~THE SADNESS~」を鑑賞しました。実は可愛い映画かも?二度と観たくない傑作と言われている今作。まさにその通りでした…。圧倒的なゴア表現と、凶暴性。しかしながら、長編ホラー映画ルーキーらしい初々しさも感じる映画ではありました。

管理人
管理人

今回の記事では、「女神の継承」の見どころや考察、より楽しく鑑賞するためのポイントを解説します!!実は「エクソシスト」によく似ている映画なのです。その点も詳しく解説します♬

STORY

「女神の継承」は、2022年公開の韓国・タイのホラー作品です。

タイ東北部の村で脈々と受け継がれてきた祈祷師一族 美しき後継者を襲う不可解な現象の数々… 小さな村で暮らす若く美しい女性ミンが、原因不明の体調不良に見舞われ、まるで人格が変わったように凶暴な言動を繰り返す。途方に暮れた母親は、祈祷師である妹のニムに助けを求める。もしやミンは一族の新たな後継者として選ばれて憑依され、その影響でもがき苦しんでいるのではないかー。やがてニムはミンを救うために祈祷を行うが、彼女に取り憑いている何者かの正体は、ニムの想像をはるかに超えるほど強大な存在だった……。

https://www.youtube.com/watch?v=Y_YfGD-aMME

「哭声(コクソン)」というめちゃくちゃ怖い映画を監督したナ・ホンジンが原案とプロデュースを務めています。

監督はタイの人です。

韓国×タイという特殊性だけでも気になりますね…!

ナ・ホンジン原案という点から、「女神の継承」を語る上で、「哭声(コクソン)」は外せない作品ですので、関連点を解説します。

「哭声」の人気キャラクターから生まれた

「哭声(コクソン)」には、アイコニックなキャラクターが登場します。

女の霊と、國村隼さん演じる謎の日本人と、祈祷師イルグァンです。

「女神の継承」は、ナ・ホンジン監督が、祈祷師イルグァンのスピンオフ的な作品を作ろうとしたことがきっかけで生まれました。

独特で、鑑賞者を惹きつける、ある種魅惑的な魅力を持つ、祈祷師イルグァン

その構想や系譜をしっかりと継承し、映画化されています。

楽器の音量や、激しい動きは、観ていて興奮しました。

アドレナリン全開。ドバドバです。

そのため、「女神の継承」の前後で、「哭声(コクソン)」を観ることを強くお勧めしておきます。

個人的には、國村隼さんの怪演も大好きです。

【ホラー映画俳優】怖おじ製造ムービーの数々
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あなたは、イルグァン派?それとも國村派??笑

ちなみに予告編は國村 隼さんがナレーションしています。

タイにおける宗教

あまり、タイのことを知らない人は、「女神の継承」を観ると、その独特な文化に驚かれると思います。

映画の内容を正確に、スムーズに掴むために、タイにおける「宗教観」をお伝えしておきます。

90%以上が仏教徒

タイでは国民の90%以上が敬虔な仏教徒です。

上座部仏教といい、インドから南方ルートで伝わってきた仏教です。

上座部仏教では、「生きることは苦しみであり、それを乗り越えるためには修業が必要」とされています。

そのため、男子は一生に一度、修行をしなければならないそうです。

日本よりも、かなり厳しいですね。

ちなみに日本はインドから北方ルートで伝わってきた、大乗仏教が主です。

キリスト教は少数派

今回のメイン被害者はキリスト教徒です。

キリスト教徒は数%にしか満たない少数派。

なぜ彼女らがキリスト教を信仰しているのかも、かなり面白いポイントですので、お見逃しなく!!

精霊信仰

タイには精霊信仰あります。

自然や、家屋、様々な物の中にも精霊がすんでいるという考え方です。

そのため、タイの家の庭先には「サーン・プラプーム」という小さな祠のようなものがあります

この考え方は、日本の付喪神信仰に似ていますね。

トイレの神様的な。

宮崎映画にみられる、「まっくろくろすけ」や「こだま」も、付喪神や精霊の類だと思われます。

精霊信仰の方が歴史がある

仏教よりも、土地の精霊信仰の方が、古くからあるそうです。

「女神の継承」の冒頭で解説されていました。

登場人物の一人「二ム」は、土地の女神の巫女をしています。

「女神の継承」の中で、最も濃く描かれている信仰は、精霊信仰(女神信仰)です。

「女神の継承」で描かれる闘い

上記をまとめると、

「女神の継承」には、精霊(女神)や仏教、キリスト教と、凶悪な呪いとの闘いを描いている作品だということです。

古き土地の神・仏教・キリスト教 VS 呪い・怨霊

ゾクゾクしますね…!

はたしてどんな結末になるのか…、ぜひご自身の目でお確かめください!

「エクソシスト」で予習すべし

私は「女神の継承」はエクソシスト」にかなり近い作品だと思っています。

共通点は3つあります。

憑き物

まず第一に「憑き物系」であることです。

美しい女性が憑き物によって心も身体も醜く変貌していく様を描く点がそっくりです。

そして、それを祓う為に、闘うというストーリーの展開も同じでした。

真相がギリギリまでわからない

「エクソシスト」は、物語中盤まで、悪魔の仕業なのか、少女の精神錯乱なのかがわからない作りになっています。

ただの水です」というセリフが象徴的ですね。

「女神の継承」も同様でした。

中盤に差し掛かるまで、お酒や精神錯乱が影響しているのかも…。という展開です。

信仰の揺らぎ

そして最後に「信仰の揺らぎ」を描いているという点も同様です。

「エクソシスト」はカラス神父の信仰心の揺らぎを描いています。

そして、「エクソシスト」が公開された年代は、アメリカで若者が多い時代で、ヒッピームーブメントや、カウンターカルチャーが沸き起こっていました。

そんな中では、キリスト教の信仰心も薄れていったそうです。

「女神の継承」でも、古い土地の神やキリスト教、仏教が信仰されていますが、どのように揺らいでいくのか…。

ラストで明らかになります。ぜひ最後まで観てお確かめください。

「女神の継承」豆知識

最後に、映画をより楽しむための豆知識を2つお伝えさせていただきます!

ウコン

物語の前半で「ウコン」が登場します。

「ウコンがあるってことは、どういうことだかわかるわよね?!」

というセリフがあるのですが、さっぱりわかりませんでした笑

調べてみたところ、ウコンはタイやインドにおいて、儀式や魔除けの効果があると信じられています。

僧侶の衣もウコンで染められているそうです。

紡績工場

物語終盤、決戦の舞台となる、不気味な紡績工場。

こちらのロケ地はギリギリまで決まらなかったそうです。

必死に探す中、たまたま発見したボロボロの廃墟を使っています。

映画の撮影に使われたのは初めてとのことです。

また、広いスペースが1階しかなかったそうで、儀式のシーンは5階となっていますが、実際に撮影したのは1階でした。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

管理人
管理人

「女神の継承」とてもボリューム満点の記事となりました!
それだけ、見どころ満載の映画ということです。
ホラーファンは絶対にお見逃しなく。傑作です。

 

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