ラスト30分の戦慄「福田村事件」

ドラマ映画

鮮人ならええんか?

映画「福田村事件」をテアトルで鑑賞しました。

本作は2023年9月1日に公開された作品で、今から100年前に日本で起こった恐ろしい事件を基にしています。

1923年9月1日11時58分、関東大地震が発生した。そのわずか5日後の9月6日のこと。千葉県東葛飾郡福田村に住む自警団を含む100人以上の村人たちにより、利根川沿いで香川から訪れた薬売りの行商団15人の内、幼児や妊婦を含む9人が殺された。行商団は、讃岐弁で話していたことで朝鮮人と疑われ殺害されたのだ。逮捕されたのは自警団員8人。逮捕者は実刑になったものの、大正天皇の死去に関連する恩赦ですぐに釈放された…。これが100年の間、歴史の闇に葬られていた『福田村事件』だ。

映画「福田村事件」公式サイトより引用
ダニー
ダニー

すごく恐い事件だね…

bitotabi
bitotabi

そうだね。でも、昔のことだと思わず、今でも気を付けるべきだという学びのあるお話なんだ。

大正という時代

本作の舞台である大正時代は、日露戦争が起こった直後であり、第一次世界大戦の渦中であった、戦争の影響を大きく受けた時代です。

そんな中、世界的な情報が行き交ったり、カウンターカルチャー的な思想の芽生えがあったりと、文化や芸術に花が開く時代でもあります。

大正デモクラシーというやつですね。

かなり自由な時代だったんです。

しかし、関東大震災を機に、日本はシステマチックになっていきます。

あまりにも混乱が大きすぎたからでしょうね…。

災害そのものによる混乱もあれば、情報が錯綜し、人々がデマを信じ込んでしまうことによる混乱もあったようです。

この恐ろしさは、映画を観ればよくわかります。

村というコミュニティ

本作の舞台である福田村は、千葉県の田舎です。

なんというか、田舎のじっとりした雰囲気もムンムンな映画なんですよ。

戦時中に、残された妻が浮気をしてしまう。

それを村中のみんなが知っている。

村人の中で異なった行動や思想をもてば、村八分にされる。

などなど。

興味関心が隣近所に向きすぎているんですね。

そんな村で、震災が起こり「朝鮮人は危険だ」「自警団を結成せよ」などということになったらいったいどうなってしまうのでしょう。

ものすごく過剰になってしまうことは、言うに及ばずですね。

 



確かな情報とは

当時は、ラジオもなく、情報が人づてに伝達される時代でした。

そのため、誤った情報も、真実のように伝わってしまうこともままにあったんですね。

しかも、新聞まで、それに加担してしまっていたそうです。

でもこれって、今もそう変わらないように、私は思います。

テレビや新聞の偏った報道。

不安や興味を煽りすぎる伝え方。

こういったものを見聞きしてしまうと、自分の中でも何かしら線引きが生まれてしまいませんか?

特に、コロナ禍では、様々な情報が行き交い、とても神経がすり減りましたよね。

bitotabi
bitotabi

私はあれ以降、テレビや新聞を観ることをやめました。

インターネットの情報も、過激なものや、パーソナライズされたものも多いので、大事な情報を見聞きするときは、慎重に、多面的に考えていきたいですね。

鮮人ならええんか?

本作のラスト30分は、もの凄いです。

めちゃくちゃ緊張します。

その最中、永山瑛太さんが放つセリフ、

「鮮人ならええんか?鮮人なら殺してもええんか?」

これはかなり重要ですね。

映画を観て、ハッとしてしまった人もおられるのではないでしょうか。

集団心理の罠にハマり、「朝鮮人は危険なのだ」「もし日本人だったらどうすんの?」といつの間にか考えてしまった人。

これは非常に危ないですよ…。

このセリフをハッキリと伝えてくれて本当によかったし、ホッとしました。

「朝鮮人は…」というステレオタイプというか、ネガティブな思いって、未だに多くの人々が抱えていると思うんですよ。

この映画を観れば、少し考え方が変わるだろうなと思います。

 



全体的な感想

関東大震災をテーマに扱った作品も、これまで何度か観てきましたが、こういったおぞましい二次災害を描いた作品は初めてでしたね…。

どことなく、手塚治虫の「陽だまりの樹」とか「風立ちぬ」を感じる部分もあります。

でも、本質的なところは全然違いますね。

人種や身分の差別が主なテーマです。

朝鮮系の人々への差別意識もですが、行商人たちのような部落差別についても知るべきところですね。

水平社の宣言には心震えるものがありました。

それゆえ、ラストの少年の名前を呼ぶシーンもたまりませんね。

あとカトウシンスケさん演じる作家のような人物もたくさんいたんでしょうね…。

「キャバレー」を思い出しました。

ああいった人を主軸とした映画も観てみたいな。

他には、キャストでいうと、松浦裕也さんの演技が凄まじかったですね。あの卑屈っぽさをだせる人、なかなかいないのではないでしょうか。

東出昌大さんは、セクシーながら、人として大事なものを失っていない人物でかっこよかったです。

あと、永山瑛太さんに手を引かれる女の子も素敵でした。

ダニー
ダニー

朝鮮飴食べてみたいな。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

「福田村事件」の見どころと感想をお伝えしました。

bitotabi
bitotabi

100年前の出来事ですが、今こそ、自分事と捉えて向き合っていきたい。そんな映画です。

ダニー
ダニー

ラスト30分、目をそらさないで!

 

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