『エイリアン:コヴェナント』創造主になりたいロボット

SF映画

我が名は、オジマンディアス

映画『エイリアン:コヴェナント』を鑑賞しました。

リドリー・スコットが監督を務めた作品で、『プロメテウス』の続編にあたります。

『プロメテウス』も『エイリアン:コヴェナント』も、個人的にはかなり好きな作品です。

しかし、いわゆるモンスター映画としてのエイリアンシリーズを求める人にとっては、少し方向性が違って退屈に感じられるかもしれません。

『プロメテウス』同様、かなり思想の強いストーリーだからです。

ダニー
ダニー

あらすじはこんな感じだよ👇

人類初の宇宙移住計画により、2000人の入植者を乗せて宇宙船コヴェナント号は新たな植民地となる惑星オリガエ―6を目指していた。ところが突然のアクシデントで、船長が命を落としてしまい、その直後コヴェナント号は謎の電波を受信する。船長代理となったオラムは、亡くなった船長の妻であるダニエルズの反対を押し切り、進路を変更して電波の発信元である近くの惑星へと向かう。オラムやダニエルズを含む調査隊が惑星の探索を進めるうちに、そこは目的地よりもはるかに地球の環境に似ており新たな楽園と思われた。だが、それは人類の生存を賭けた想像を絶する戦いのはじまりだった…。

https://www.20thcenturystudios.jp/movies/alien-covenant

主演は『ファンタスティックビースト』のキャサリン・ウォーターストン

『プロメテウス』から続投する形でマイケル・ファスベンダーが新旧ロボットの一人二役を演じています。

本作は『プロメテウス』を観ていない人は、かなり楽しみにくい作品です。

bitotabi
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また、『プロメテウス』の内容が、何が何だかさっぱり分からなかった人は、まずこちらをご一読ください👇

プロメテウスに続き…

本作は『プロメテウス』に続いて、スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』の影響がかなり強い内容です。

『プロメテウス』は人間が創造主に近づこうとする内容でしたが、今回はロボットが人間を越えて創造主になろうとする話なんです。

『2001年宇宙の旅』でHALが人間を越えようとしたのと、非常に近しい感じがします。

また、黄色い宇宙服での船外活動は、『2001年宇宙の旅』のあのシーンを彷彿とさせ、いつ飛んでいくかヒヤヒヤするほどでした。

改めて、リドリー・スコットはキューブリックが大好きなんだなと思える、そんな作品です。

 



グログロ注意!

『エイリアン:コヴェナント』は、リドリー・スコットの作品なので、キレイなシーンがたくさんあります。

特に、風景の画はめちゃくちゃキレイです。

エイリアンのビジュアルも本作が一番美しいと、私は思います。

だけど、めちゃくちゃグロいシーンもたくさんあります…。

苦手な人は、気を付けた方がいいレベルです。ぐちゃっとしてます。顔だけになったり、臓物ぶっぱしたりします。

 



無慈悲過ぎる寄生

『エイリアン:コヴェナント』のエイリアンは、これまでのどれよりも寄生の回避が困難です。

ほとんどウイルスのように、容易に寄生を許してしまいます。

フェイスハガーよりも、数段やっかいです。

フェイスハガーは、顔に貼り付くのを防げば回避できる上に、貼り付いてからも手早く剥がせば寄生されないパターンもあります。

しかし、今回のエイリアンのもとは、粒子状なんです。

観てください、この恐ろしさ。(予告編より)

息するだけで感染しますし、なんだったらしてなくても感染しちゃいます。

耳の穴から入られちゃうんですよ…。

なんと恐ろしい。

 



創造主になりたいロボット

『エイリアン:コヴェナント』では、前作の生き残りロボットのデヴィッドと、同じ型のウォルターというロボットが登場します。

どちらもマイケル・ファスベンダーが演じています。

新型のウォルターの方が、あらゆる点でデヴィッドよりも優れているんですが、そんなウォルターはあることが全くできないんです。

それは“創る”ということ。

新型のウォルターは、笛で簡単な曲すら創造できないんです。

しかし、旧型のデヴィッドにはできる。

デヴィッドは、自らの創造主である人間をも超越して、人間のような生物の創造主になりたがっているんです。

『エイリアン:コヴェナント』を観ると、デヴィッドのキャラクターがよくわかり、『プロメテウス』の疑問も晴れるでしょう。

劇中でデヴィッドがウォルターに向かって言う

「我が名はオジマンディアス、王の中の王。汝ら強き諸侯よ、我が偉業を見よ。そして絶望せよ!」

という言葉は、パーシー・ビッシュ・シェリーの詩です。

この傲慢な詩を読んだパーシー・ビッシュ・シェリーの妻は、メアリー・シェリーという人物で、あの『フランケンシュタイン』の著者なんです。

夫への愚かさや傲慢さに着想を経て、あの物語を作ったのでしょう。

このあたりの仕掛けもまた、リドリー・スコットらしいメッセージの伝え方です。(もうちょっと分かりやすくしてくれてもいいけどな…笑)

 



ここにも注目!

本作は、エイリアンシリーズ初となる、エイリアンの視点を体験できるシーンがあります。(vsプレデターであるかどうかは知りませんが)

終盤のエイリアンと船員たちとのバトルシーンで、何度もエイリアンの視点になるんですよ。

「あー、こういう風に見えているのね」と楽しむことができます。

もしかしたら、デヴィッドが何か仕掛けていたのかもしれませんが。

また、あの戦闘シーンは『エイリアン3』の終盤とそっくりです。追い込んでいく感じが。

『エイリアン2』のヒットに続くことができず、世間的には駄作とされている『エイリアン3』。リドリー・スコットなりに、デヴィッド・フィンチャーへ敬意を込めたのかもしれませんね…。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

『エイリアン:コヴェナント』の解説記事をお伝えしました。

bitotabi
bitotabi

『2001年宇宙の旅』を何度か観ている人は、『プロメテウス』と合わせてかなり楽しめる作品だと思います。

ダニー
ダニー

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