映画『悪魔がはらわたでいけにえで私』をシネマートで鑑賞しました。
『異物-完全版-』の宇賀那健一監督が、プチョン映画祭などで入選を果たした短編『往訪』を長編映画化した作品です。
過去の名作ホラー作品のオマージュと、ホラー界の巨匠へのリスペクトを交えたホラーエンターテインメントです!
配給は「突き抜けた」作品を世に送り出す映画配給レーベル エクストリーム。

今回も安心安定の面白さでした。A24もいいけど、ぶっ飛んだジャパホラならエクストリームの右にでる配給はありませんね!

ザっとこんなお話です!
ハルカ、ナナ、タカノリは連絡の取れなくなったバンドメンバーのソウタの家を訪ねる。しかし、彼の家は窓ガラス一面に新聞紙が張られており不気味な雰囲気で、彼の様子もどこかおかしかった。そこで不思議な力に導かれたナナが、部屋の奥に貼られている不気味なお札を外してしまい別の世界の扉が開かれる――。
https://natalie.mu/eiga/film/194365
もうあらすじの時点で、古き良きホラーへの愛が香り立っていますね…!

私は2月25日に、シネマート心斎橋にて、舞台挨拶付きの上映回を鑑賞してきました。

今回の記事では、映画『悪魔がはらわたでいけにえで私』の見どころや舞台挨拶で監督や俳優の方々の解説をお届けします!
ホラー作品のオマージュ満載!

『悪魔がはらわたでいけにえで私』は、ホラー好きの方ならすぐお分かりかと思いますが、タイトルの時点ですでに、たくさんのホラー作品が引用されています。
『悪魔のいけにえ』『死霊のはらわた』が代表的ですね。
こちらの2作品は、今現在もカルト的な人気のある作品ですね。
そういった作品に便乗するかたちで、1970年代は『悪魔の〇〇』や『死霊の〇〇』という邦題を付けられた映画がたくさんあったんです。
それらの作品への愛や敬意を込めて、『悪魔がはらわたでいけにえで私』というタイトルが付けられているわけです。
チェンソーを振り回すさまは『悪魔のいけにえ』のレザーフェイスを彷彿とさせます。
ゲラゲラ笑うアンデッドは『死霊のはらわた』と、とってもよく似ていますね。
また、その他にも『エクソシスト』の首回転や緑の吐しゃ物、
『デモンズ』や『地獄の門』、『ヘルレイザー』などの地獄の門を開くという設定、
『クリープショー』の口からゴキブリなど、
様々なオールディーズホラーの名シーンのオマージュが詰まっていて、とっても楽しいんですよ。
終盤にはあの名作『2001年宇宙の旅』の名シーンまでオマージュされています。
元々はショートフィルムから生まれた
舞台挨拶でおっしゃっていたのですが、本作は『往訪』という15分のショートフィルムを超変化した作品だそうです。
映画の中の序盤15分は『往訪』で、その続きを描いたのが本作の『悪魔がはらわたでいけにえで私』の全体像になります。
後半は主要キャラクターがみんなアンデッドと化し、「ギャギャギャ」としか話しません。
詩歩さんと平井早紀さんが舞台挨拶で話されていたのですが、脚本にも「ギャギャギャ」としか書いていなかったそうです笑
でも、ショートフィルムで彼らの絆はガッチリ固まっていたので、「ギャギャギャ」でも何と言っているかお互いに分かったのだとか。
音楽が豪華!
こちらも舞台挨拶でお話されていたのですが、本作は音楽チームが非常に豪華なんです。
「呪術廻戦」のエンディング曲を歌っている今村怜央さんや、
『スターウォーズ / 帝国の逆襲』『ポルターガイスト 2』『ロッキー 5/ 最後のドラマ』など数々の映画やテレビのサウンド・エディットを担当した小川高松さん、
『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』『魔女の宅急便』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』など、ジブリ作品の音楽をプロデュースした大川正義さんなど、
数々のビッグネームが『悪魔がはらわたでいけにえで私』の音楽を務めているんです。
確かに、音楽は特に最初から最後までめちゃくちゃカッコいいんですよ。
移民問題が裏メッセージ
これも舞台挨拶で監督がおっしゃっていたのですが、本作は移民問題が裏テーマとしてあるんです。
特に、海外に出展した時は、鑑賞者からそのあたりを敏感にキャッチされたそうです。
「ギャギャギャ」としか話せないのは、話す言葉が異なる移民の人々を示唆している部分もあるのだとか。
言われてみれば、食べるものや暮らしぶりも違っていましたね。
そのあたりを加味して観ると、ラストシーンは中々感動的です。
音楽というのは国境や文化を越えて分かり合うためのツールになるのだという、美しいメッセージがこもっていましたね。
監督が本作の音楽に力を入れたのも、そのあたりのメッセージがあるのかもしれませんね。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
『悪魔がはらわたでいけにえで私』の見どころやオマージュの解説、舞台挨拶で知った情報をお伝えしました。

ストーリーも、ゲラゲラ笑って、最後はちょっと感動までできる楽しい作品です。

ゴアもしっかりあるから、ゴア好きにもオススメだよ!
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