何度も観てしまう映画ってありますよね。
初めて観たときの感動、心を揺さぶられた衝撃、あるいは、ただただ心地よい世界観に浸りたくて、あるいは今の自分が観るとどう感じるのか確かめるために。私は同じ映画を繰り返し観てしまいます。
それはまるで、遠い友人に会いに行くような、懐かしい場所に帰るような、そんな感覚かもしれません。

bitotabi
僕にとって、これまでの人生で繰り返し観てきた映画がいくつかあります。その数々の名作たちを、今回改めてご紹介させてください。

ダニー
全部で10本!紹介していくよ~。
シャイニング

- 公開年: 1980年
- 製作国: アメリカ、イギリス
- 監督: スタンリー・キューブリック
- 脚本: スタンリー・キューブリック、ダイアン・ジョンソン
- 主要キャスト: ジャック・ニコルソン、シェリー・デュヴァル、ダニー・ロイド
- あらすじ: 冬の間閉鎖されるホテル「オーバールック・ホテル」の管理人として、小説家志望のジャック・トランスが家族と共に滞在する。しかし、ホテルに潜む超自然的な力が、ジャックの狂気を呼び覚まし、家族を恐怖へと陥れていく。
- ポイント:何度観ても怖くて、何度観ても面白くて、そして観る度に細部に宿るその芸術的な映像に対して新たな発見が生まれる。キューブリックが演者やスタッフを摩耗させ続けても、カットを繰り返したというその情熱がこの映画には宿っています。そりゃあ観る側も何度も観ないとですよね笑 考察しがいのある、多くをセリフを語らないそのストーリーも、キューブリックの狙い通りなのだと思います。
ニュー・シネマ・パラダイス

- 公開年: 1988年
- 製作国: イタリア、フランス
- 監督: ジュゼッペ・トルナトーレ
- 脚本: ジュゼッペ・トルナトーレ
- 主要キャスト: フィリップ・ノワレ、サルヴァトーレ・カシオ、ジャック・ペラン
- あらすじ: 映画監督として成功したサルヴァトーレのもとに、故郷シチリアの恩師アルフレードの訃報が届く。彼の少年時代と、映画技師だったアルフレードとの友情、そして淡い初恋の思い出が、映画の断片と共に蘇っていく。
- ポイント:僕が人生の中で一番一緒に泣いた人は、ジャック・ペランだと思う。思いっきり泣きたい時や、優しい気持ちを取り戻したい時、私は本作を処方箋のように観てしまいますね。
エクソシスト

- 公開年: 1973年
- 製作国: アメリカ
- 監督: ウィリアム・フリードキン
- 脚本: ウィリアム・ピーター・ブラッティ
- 主要キャスト: エレン・バースティン、マックス・フォン・シドー、リンダ・ブレア
- あらすじ: 著名な女優の娘リーガンに不可解な出来事が次々と起こる。医学的な診断では原因がわからず、母親は悪魔祓い(エクソシズム)を依頼する。二人の神父が悪魔と対峙する様を描いたオカルトホラーの金字塔。
- ポイント:観る度にウィリアム・フリードキンのこだわりぬいたカットに息を呑み、そしてまた新たなカッコいいカットを観つけてしまう。ストーリーを追うことよりも、そっちに集中してしまいます。でも、ストーリーも好きなので、2も3も好きです。
ロッキー

- 公開年: 1976年
- 製作国: アメリカ
- 監督: ジョン・G・アヴィルドセン
- 脚本: シルヴェスター・スタローン
- 主要キャスト: シルヴェスター・スタローン、タリア・シャイア、バート・ヤング
- あらすじ: フィラデルフィアのしがないボクサー、ロッキー・バルボア。彼はひょんなことから世界ヘビー級チャンピオンのアポロ・クリードに挑戦するチャンスを得る。貧しいながらも、愛する人のために夢に向かってひたむきに努力する姿を描く。
- ポイント:新作映画も面白いものがたくさん公開されますが、魂が揺さぶられるような映像体験は稀有なものです。ロッキーにはそれがある。物足りない映画が続いたとき、私の鑑賞眼というか、映画に対する考え方がぶれそうになる。そんな時、『ロッキー』を観て、いい映画ってこういうもんだよね。と再確認してます。
ロッキー・ホラー・ショー

- 公開年: 1975年
- 製作国: アメリカ、イギリス
- 監督: ジム・シャーマン
- 脚本: リチャード・オブライエン、ジム・シャーマン
- 主要キャスト: ティム・カリー、スーザン・サランドン、バリー・ボストウィック
- あらすじ: 婚約したばかりのブラッドとジャネットは、ドライブ中に嵐に遭い、奇妙な城にたどり着く。そこはフランクン・フルター博士という謎の人物が支配する、狂気のパーティー会場だった。カルト的な人気を誇るミュージカルコメディ。
- ポイント:選んだ10作の中で最も異色。でも大好きなんです。なぜならそこには、古き良き映画への愛がたくさん詰まっているから。冒頭の歌を聴くと、泣いちゃいます。でも、ストーリーはとことんぶっ飛んでいる。カルトムービーでしか得られない栄養を補給したい時はこれが至高。
NOPE

- 公開年: 2022年
- 製作国: アメリカ
- 監督: ジョーダン・ピール
- 脚本: ジョーダン・ピール
- 主要キャスト: ダニエル・カルーヤ、キキ・パーマー、スティーヴン・ユァン
- あらすじ: ハリウッドで唯一の黒人所有の牧場を営む兄妹が、上空に潜む謎の未確認飛行物体に遭遇する。その正体を解明し、一攫千金を狙おうと試みるが、思いもよらぬ事態に直面していく。
- ポイント:この映画もまた、映画愛が詰まっていますね。かつ、エンタメとしてめちゃくちゃ面白い。勇気のあるストーリーもいい。選んだ10作の中では、最も気軽に観やすい作品です。
ラ・ラ・ランド

- 公開年: 2016年
- 製作国: アメリカ
- 監督: デイミアン・チャゼル
- 脚本: デイミアン・チャゼル
- 主要キャスト: ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、ジョン・レジェンド
- あらすじ: ロサンゼルスを舞台に、女優を目指すミアと、ジャズピアニストのセバスチャンが出会う。夢を追いかける二人が、次第に惹かれあっていくが、現実の壁が立ちはだかる。美しくも切ない、現代のミュージカル映画。
- ポイント:デイミアン・チャゼルの映画はすべて、オマージュがたくさん詰まってます。特に、この映画の終盤。自分が映画を知れば知るほど多くのことに気づける気がします。ラブロマンスは苦手な私ですが、この映画はそれだけじゃないので観やすいのもポイントですね。
火垂るの墓

- 公開年: 1988年
- 製作国: 日本
- 監督: 高畑勲
- 脚本: 高畑勲
- 主要キャスト: 辰巳努、白石綾乃、志乃原良子
- あらすじ: 太平洋戦争末期、神戸。空襲で母親を亡くした兄の清太と幼い妹の節子。二人だけで懸命に生きていこうとするが、時代は彼らに過酷な運命を突きつける。戦争の悲劇を描いた、スタジオジブリの名作。
- ポイント:戦争関係だし、可哀想だしで、観るのが苦手な人が多いと思うんですが、私は好きなんです。反戦映画としてではなく、「清太が自分の死を繰り返しみなければならない、成仏できない」その理由とはなんなのか。これを考えながら観るのが好きなんです。岡田斗司夫さんの受け売りですが。その通りだと思います。高畑勲さんも俯瞰して観られるように作っている。是非一度、騙されたと思ってそのつもりで観てみてください。
ゴッドファーザー

- 公開年: 1972年
- 製作国: アメリカ
- 監督: フランシス・フォード・コッポラ
- 脚本: マリオ・プーゾ、フランシス・フォード・コッポラ
- 主要キャスト: マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン
- あらすじ: ニューヨークを支配するイタリア系マフィア「コルレオーネ・ファミリー」。ドン・ヴィトー・コルレオーネの息子であるマイケルは、ファミリーとは無関係な人生を歩もうとしていたが、ある事件をきっかけにマフィアの世界へと足を踏み入れていく。
- ポイント:10作の中では、最も観るのに気合を入れなければならない映画です。長くて重いから。でも、この映画は本当に素晴らしい。コッポラのセンス、俳優陣の演技、そして細部に宿る様々な仕掛け。もう、この映画は、もはや芸術というか、映画の域を越えている。そんな作品ですね。崇高。登場人物の多さとか、マフィアの人間関係の複雑さとかで、一見では分からず、繰り返し観ることで新たな発見があるというのもポイント。1を観ると、2も3も観たくなる。
2001年宇宙の旅

- 公開年: 1968年
- 製作国: アメリカ、イギリス
- 監督: スタンリー・キューブリック
- 脚本: スタンリー・キューブリック、アーサー・C・クラーク
- 主要キャスト: キーア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド、ウィリアム・シルベスター
- あらすじ: 猿人たちが謎の石板「モノリス」と遭遇するところから物語は始まる。時代は進み、人類は木星探査へと旅立つが、人工知能HAL9000が反乱を起こす。人類の進化と宇宙の神秘を描いたSF映画の金字塔。
- ポイント:この映画ほど、見どころの多い作品ってなかなかないんじゃないでしょうか。スターゲートからラストにかけてはもちろん、冒頭の猿人、序盤の宇宙船内、モノリスと人々の出会い、そしてHALとの闘い、どこをとっても一つの作品にできそうなくらい。かつ、CGを使わないSFXや視覚効果。『ゴッドファーザー』が見せるドラマとして最高点に達しているならば、こちらは芸術として魅せることにおいて最高点に達している。もちろん、ストーリーも面白いんですけどね。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます。
繰り返し観てしまう映画は、自身の歴史でもあります。

bitotabi
その時々の自分の感情や状況によって、映画から受け取るメッセージが変化することもあり、その度に新たな発見や感動が生まれますね。

ダニー
さて、あなたが繰り返し観てしまう映画はなんですか?
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