NETFLIXで配信中のインドネシアゾンビ映画『霊薬(The Elixir)』を鑑賞しました。
パニックホラーの枠を超え、テーマ性、ドラマ、アクションの全てにおいて斬新な要素を詰め込んだ意欲作です。
特に、極めて複雑な人間関係から始まる地獄絵図と、極限のサバイバルを描く本作の魅力を深く掘り下げてご紹介します。

これまでのゾンビ映画ではあまり見られなかった、斬新な3つの仕掛けに注目です。

インドネシア映画か。久しぶりだね。
作品概要
- 邦題: 霊薬
- 英題: The Elixir
- 配信元: NETFLIX
- 監督: キモ・スタンボエル
- ジャンル: サバイバルホラー
あらすじ:ゾンビ発生の裏側にある「複雑な家族のねじれ」
物語は、一族の家長が開発した「若返りの霊薬」から始まります。しかし、薬は村人たちを狂暴なゾンビに変える恐ろしい代物でした。
主人公のケネスは、この緊急事態に、複雑すぎる人間関係の中で立ち向かうことになります。ケネスの継母であるカリナは、元々ケネスの親友でありながら、今はケネスの父親と再婚した人物です。このわだかまりと不信感が渦巻く家族が、ゾンビの大量発生という極限状況下で、生死をかけて共闘せざるを得なくなります。崩壊していく故郷の中、逃げ惑う彼らは、生存と家族の絆を取り戻すための壮絶なサバイバルに挑みます。
新機軸たらしめる「3つの斬新さ」
本作が、数あるゾンビ映画の中で特別な輝きを放つのは、以下の3つの斬新な設定にあります。
① 発端は「永遠の若さと富」を求める人間の業(ごう)
ゾンビ発生の原因を、ウイルスや事故ではなく、人間の飽くなき欲望に設定しています。
不老不死や富を求める心、すなわち「人間の業」が、村全体を地獄に変える引き金となります。
この視点が、作品に深みを与え、ホラー描写を超えた、現代社会への皮肉めいたテーマ性を加えています。

② 継母は元親友!「複雑すぎる人間関係」の火種
ケネスと継母カリナの間に存在する「元親友が自分の父親と結婚した」という、誰にも理解されがたいほどねじれた関係が、映画のドラマ部分を支える火種となっています。
不満や憎しみが燻る中でゾンビに襲われるという設定は、極限状態だからこそ露呈する感情の機微を描き出し、観客に独特の緊張感と共感をもたらします。

これ、結構きついんですよ。「お母さんのベッドで…」っていうセリフ、めっちゃ苦しい。
③ 絶望的な「群れ」の圧!予測不能なサバイバルアクション
画面を埋め尽くすゾンビたちの圧倒的な群れの密度は、観客に息苦しささえ感じさせるほどです。特に、終盤で主人公たちが文字通り「ゾンビの波」に飲み込まれるかのようなシーンは圧巻。
そこをどう切り抜けるのか、これまでのゾンビ映画にはない予測不能なサバイバルアクションが、観る者を最後まで釘付けにします。

あれほどまでゾンビに群がれるシーンは、未だかつてなかったと思います。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます。
複雑な家族ドラマ、人間の根源的な欲望、そしてインドネシアならではの熱量あるアクションが詰まった本作は、ゾンビホラーファンのみならず、濃密な人間ドラマを求める方にも強くおすすめできる一本です。
ぜひNETFLIXで、この異色のサバイバルを体験してください。

恐さ的にはそこまででもないので、そんなに構えなくて大丈夫ですよ。グロいのはグロいですが。

とにかく設定の斬新さがドラマチックだよね!
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