『クラユカバ』神田伯山の声と退廃的な世界観

アニメ映画

塚原重義監督が手掛けたアニメーション映画『クラユカバ』は、その独特な世界観と表現で、公開以来多くの観客を魅了しています。

講談師・神田伯山の声が彩る本作の魅力に迫ります。

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見どころやこぼれ話をネタバレなしでお伝えします。

ダニー
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「はい、大辻探偵社」

紫煙に霞むは淡き夢、街場に煙くは妖しき噂…。
今、世間を惑わす“集団失踪”の怪奇に、探偵・荘太郎が対峙する!
目撃者なし、意図も不明。その足取りに必ず現る“不気味な轍”の正体とは…。
手がかりを求め、探偵は街の地下領域“クラガリ”へと潜り込む。
そこに驀進する黒鐵くろがねの装甲列車と、その指揮官タンネとの邂逅が、
探偵の運命を大きく揺れ動かすのであった…!!

https://www.kurayukaba.jp/kurayukaba/

神田伯山の魅力的な声

本作で特に印象的なのは、講談師・神田伯山です。伯山は、荘太郎というキャラクターの声を担当しています。

落ち着いた、しかしどこか含みのある伯山の声は、荘太郎という人物の持つであろう深みや、物語の隠されたような雰囲気を醸し出し、観客を作品世界へと引き込みます。

独特な画と大正浪漫を彷彿とさせる色彩

『クラユカバ』の独特な画は、一見して他のアニメ作品とは異なる印象を与えます。手描きの温かみと、どこか退廃的な雰囲気が漂う背景美術は、息をのむ美しさです。

全体を覆う大正っぽい暗い色調は、物語の舞台となる地下世界「クラヤミ」の見通しの悪さや、そこに生きる人々の隠密性を見事に表現しています。

ホッピーの飲み方に垣間見える日常

物語の合間に見られる、登場人物たちの日常の描写も興味深いポイントです。

特に、ホッピーの飲み方が印象的に描かれており、その世俗的な雰囲気が、陰鬱な世界観の中で一服の清涼剤となっています。

何気ない日常の描写が、キャラクターたちの人間味を際立たせています。

 



スチームパンク的な要素

作品全体を貫くスチームパンク的な意匠も見逃せません。

機械的な構造物や、時代錯誤的な技術の描写は、独特な世界観を形成し観る者幻想的な空間へと誘います。

モデルとなった場所や時代設定は?

『クラユカバ』の具体的なモデルとなった場所は明言されていませんが、日本の古い街並みや地下空間などがインスピレーションの源になっていると考えられます。

時代設定についても明確な言及はありませんが、その雰囲気や登場する技術から、大正時代から昭和初期を彷彿とさせる要素が感じられます。

しかし、現実の時代考証に厳密に基づいているというよりは、監督のイマジネーションによるユニークな世界観として捉えるのが良いでしょう。

 



こぼれ話

  • 制作期間について: 塚原監督は、この『クラユカバ』を長年構想しており、自主制作時代から少しずつ映像を作りためていたそうです。商業作品として本格的に動き出してから完成までにも、かなりの時間をかけて丁寧に制作されたと聞いています。
  • 手描きの背景美術: 作品の大きな魅力の一つである緻密な背景美術は、ほとんどが手描きで行われています。その芸術的の高さは、アニメファンだけでなく、美術に関心のある人々からも高く評価されています。
  • 神田伯山さんの起用について: 塚原監督は、神田伯山さんの独特な語りの雰囲気が、作品の持つ陰鬱でありながらもどこか詩的な世界観に合うと考え、起用を決めたそうです。主人公の声ではなく、あえて荘太郎役と語りを担当してもらうことで、作品に深みを与えたいという意図があったようです。
  • ホッピーの描写: ホッピーが登場するシーンは、監督の日常反映なのかもしれませんね。あの世俗的な雰囲気が、地下世界の住人たちの人間味を感じさせる良いアクセントになっています。

感想

世界観や登場するスチームパンクな乗り物やアイテム数々はとてもいい感じ。

どことなく『AKIRA』のディストピア感を覚えました。

ただ、ストーリーは後半にむりやり辻褄を合わせた雰囲気は否めませんでしたね。あと、主人公荘太郎がサキに一度も謝罪しなかったが気になりました笑

個人的には同じタイミングで公開された『クラメルカガリ』の方が好みでした。とはいえ、ミステリアスな世界観こちらの方が楽しみやすいのではないかなと思います。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます。

『クラユカバ』について解説しました。

bitotabi
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1時間でしっかり満足できる作品ですので、ぜひご覧ください。

ダニー
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