なぜ「事故物件」と「変な間取り」ホラーは乱立するのか?ブームの背景を徹底考察

映画

最近、映画界や動画配信サービスで「事故物件」や「変な間取り」というキーワードを冠した作品が非常に増えています。

タイトルだけを見ると「また似たような作品か…」と感じる方も多いかもしれませんが、なぜこれほどまでに特定のワードが集中しているのでしょうか。

ダニー
ダニー

確かに、めっちゃ多いよね!

bitotabi
bitotabi

今回は、現在のホラー映画界におけるブームの源流とその背景について考察します。


■ 近年公開された主な「事故物件・間取り」ホラー一覧

現在のトレンドを象徴する、主な類似タイトルの作品を整理してみます。

  • 事故物件 恐い間取り(2020年):亀梨和也主演。ブームの源流となったメガヒット作。
  • 劇場版 ほんとうにあった怖い話 ~事故物件芸人~(2021年):松原タニシ原作。物件ホラーの初期を支えた一作。
  • 真・事故物件/本当に怖い住民たち(2022年):事故物件をテーマに過激な描写を追求。
  • 変な家(2024年):雨穴氏による、間取りミステリーを一般層に定着させた大ヒット作。
  • 劇場版 ほんとうにあった怖い話〜変な間取り〜(2024年):オムニバス形式へ舵を切った意欲作。
  • 事故物件ゾク 恐い間取り(2025年7月):渡辺翔太(Snow Man)主演。最新作。

■ ブームを加速させた「源流」と「手法」

これほどまでに作品が乱立している背景には、ジャンルを確立させた先駆者たちの影響が色濃く反映されています。

1. パイオニア・松原タニシが作った「土壌」

このブームの最大の功労者の一人は、間違いなく「事故物件住みます芸人」の松原タニシです。彼が実際に事故物件に住み、その体験を淡々と、時にユーモラスに報告するスタイルは、それまで「縁起が悪い」と忌避されていた事故物件を、エンターテインメントの魅力的なコンテンツへと変貌させました。 彼の著書を原作とした亀梨和也主演映画の大ヒットにより、「事故物件」というキーワードは、一般層までもが反応する強力なフックとなりました。

2. 雨穴氏による「体験型ホラー」への進化

松原タニシが「事故物件という場所」に注目を集めた後、雨穴氏の『変な家』が「間取り図という情報」を深掘りしました。

視聴者が図面を見ながら違和感を探すというミステリー的な手法は、現代のSNS社会と非常に相性が良く、ホラーを「観るもの」から「解くもの」へと進化させました。

3. 製作期間によるタイムラグ

映画やドラマの企画が立ち上がってから形になるまでには、通常1年から2年以上の時間がかかります。2020年から2021年にかけてこれらの作品が社会現象となった際、多くの制作会社が便乗企画をスタートさせました。

製作にじっくりと時間をかけた作品たちが、今このタイミングで続々と公開されているという背景があるのでしょう。




■ 老舗シリーズがトレンドを追う理由

「ほんとうにあった怖い話」のような歴史あるシリーズが、あえて類似タイトルを採用するのにも理由があります。

こうした老舗ブランドは、その時代のトレンドを敏感に取り入れることで生存してきました。

かつて呪いのビデオやSNS怪談が流行した際もそうであったように、現代の視聴者の関心が「物件」や「間取り」にある以上、そこをテーマに据えるのは、ファン層を維持し、新規層を取り込むための必然の選択といえます。


今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます。

「また似たようなタイトルか」と敬遠してしまうのは簡単ですが、作り手たちはその共通のテーマの中で、いかに独自の恐怖を提示するかに心血を注いでいます。

パイオニアである松原タニシが切り拓いた道に、新しい才能や老舗ブランドが合流し、現在の「物件ホラー黄金時代」が築かれました。タイトルに便乗しているからといって中身まで二番煎じとは限りません。

ブームだからこそ生まれる切磋琢磨された恐怖の中に、自分好みの一本を探してみるのも、現代のホラー映画の楽しみ方と言えるのではないでしょうか。

bitotabi
bitotabi

私は『真・事故物件/本当に怖い住民たち』が今のところ一番好きです。

ダニー
ダニー

あれ、群を抜いて怖いもんね…。

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