ホラー映画ベスト10【Jホラー編】

映画

日本ホラーの底力を感じさせる名作・怪作の数々から、超常現象(スーパーナチュラル)に焦点を当てた珠玉の10作品を選出しました。

人間の狂気や異常性を描いたサイコホラーは今回は除外。

例えば『黒い家』や『CURE』などは間違いなく日本映画史に残る名作ですが、今回は霊や妖怪、呪いといった超常現象が物語の中心にある作品に限定してご紹介します。

bitotabi
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さあ、参りましょう!

ダニー
ダニー

あなたの好きな作品もあるかな?

10位 『HOUSE』(1977年)

  • 公開年: 1977年
  • 監督: 大林宣彦
  • 脚本: 桂千穂
  • メインキャスト: 池上季実子、大場久美子、松原愛
  • あらすじ: 避暑のために田舎の叔母の家にやってきた女子高生たち。しかし、その家は生きているかのように彼女たちに襲いかかってきます。
  • ここが怖い!:何といっても大林宣彦監督らしさが存分に発揮されているということ。芸術的な面も感じられる、唯一無二のJホラーと言えるでしょう。友人の生首に尻を嚙まれるシーンは最高。どことなく『サスペリア』を感じる豊かな色彩感もたまりません。

9位 『真・事故物件/本当に怖い住民たち』(2022年)

  • 公開年: 2022年
  • 監督・脚本: 佐々木勝己
  • 原案: 角由紀子
  • メインキャスト: 海老野心、小野健斗、小島みゆ、RaMu、渋江譲二
  • あらすじ: 心霊番組の企画で、凄惨なバラバラ殺人事件の現場となった事故物件に住み始めたYouTuberとアイドルの卵たち。彼らを待ち受けていたのは、おぞましい悪霊の存在でした。想像を絶する恐怖と苦痛の数々に、彼らは次々と直面していきます。
  • ここが怖い!:じっとりした雰囲気から、後半の怒涛のゴア!目を背けたくなるような非情さです。演じた若い女性キャストに拍手を送りたい。




8位 『東海道四谷怪談』(1959年)

  • 公開年: 1959年
  • 監督: 中川信夫
  • 脚本: 中川信夫、宮川一郎
  • メインキャスト: 若山富三郎、天知茂
  • あらすじ: 民谷伊右衛門の非道な裏切りによって惨殺されたお岩が、怨霊となって伊右衛門に復讐を果たす、江戸時代から語り継がれる怪談の古典を映画化した作品です。
  • ここが怖い!:選出した中では突出して古い作品です。「呪いというのは存在しうるかもしれない」と思わず感じてしまう、人間の業。怨念とはこういうものだ。

7位 『呪怨‐白い老女‐』(2009年)

  • 公開年: 2009年
  • 監督: 三宅隆太
  • 脚本: 三宅隆太
  • メインキャスト: 南明奈、ムロツヨシ
  • あらすじ: 司法試験に落ちた息子が家族を惨殺し自殺した事件。その現場に残されたカセットテープには、犯人の声に混じって不気味な少女の声が録音されていた。霊感を持つ高校生のあかねは、その声が幼い頃の親友、未来の声だと気づく。事件の真相を追うあかねの前に、未来の霊が現れ、そして呪いの連鎖が始まっていきます。
  • ここが怖い!:『呪怨シリーズ』の中でも特に不気味で怖い。シリーズで描かれる伽椰子や俊雄とはまだ別の怪異でありながら、『呪怨』を背負うに値する恐怖。1時間程度の短い作品でこの手数の多さと話のまとめかたはお見事。母親の「今行きますから」のシーンは絶品。

6位 『三茶のポルターガイスト』(2023年)

  • 公開年: 2023年
  • 監督: 後藤剛
  • 脚本: なし
  • メインキャスト: 角由紀子、いしだ壱成、横澤丈二
  • あらすじ: 東京・三軒茶屋に実在する「日本一の心霊スポット」と呼ばれる雑居ビルに、オカルト編集者や取材チームが潜入。カメラが捉えた、誰もいない部屋で揺れるカーテンや点滅する照明、壁を叩く音など、次々と起こる超常現象を徹底検証していく心霊ドキュメンタリーです。
  • ここが怖い!:どうせ大したもん映ってないんだろうな、なんて思っていたらとんでもなく怖かった。「幽霊なんてどうせいないでしょう」そんな意見に待ったをかける、怪現象の撮影に大成功した逸品。




5位 『残穢【ざんえ】 -住んではいけない部屋-』(2016年)

  • 公開年: 2016年
  • 監督: 中村義洋
  • 脚本: 鈴木謙一
  • メインキャスト: 竹内結子、橋本愛
  • あらすじ: 小説家の「私」は、読者から送られてきた手紙をきっかけに、ある部屋で起こる奇妙な出来事について調べます。そこから、過去の住人たちの“穢れ”が連鎖する、恐ろしい事実にたどり着いてしまいます。
  • ここが怖い!:怪異の謎を辿っていく過程が非常に面白いんです。最後に伏線がピタッと繋がるのも心地良い。ストーリーで魅せるホラーですね。Jホラーの強みが詰まった作品。関連作品の『鬼談百景』もおすすめです。

4位 『リング』(1998年)

  • 公開年: 1998年
  • 監督: 中田秀夫
  • 脚本: 高橋洋
  • メインキャスト: 松嶋菜々子、中谷美紀、真田広之
  • あらすじ: 見た者は1週間後に死ぬという“呪いのビデオ”の噂を追うジャーナリストの浅川玲子。調査を進めるうちに、ビデオに隠された悲劇と怨念の真相に迫っていきます。
  • ここが怖い!:ビデオテープやテレビという当時誰にとっても身近だったものが怖くなるという、社会現象にまで発展したその凄さ。そして映画として観ても、ここまでじっとりと、恐怖が伝播していく様を魅せてくれるものはなかなかあるものではありません。金字塔と呼ぶにふさわしい。そして何より、Jホラーキャラで唯一、世界的にも認知された「貞子」をビジュアル化した功績。




3位 『ドールハウス』(2025年)

  • 公開年: 2025年
  • 監督・脚本・原案: 矢口史靖
  • メインキャスト: 長澤まさみ、瀬戸康史
  • あらすじ: 5歳の娘を亡くした佳恵(長澤まさみ)は、悲しみから立ち直るため、娘によく似た人形をわが子のように可愛がるようになる。しかし、夫婦の間に新たな娘が生まれると、人形は次第に忘れ去られていく。やがて、その人形がきっかけで、一家に次々と奇妙な出来事が起こり始めます。
  • ここが怖い!:この映画を観て、個人的に「あ、これはJホラーのランキングが変わったな」と思ったので、この記事を書いた次第です。それほどによくできたホラーでした。先述の『四谷怪談』のように古き業を描きつつ、『残穢』のように怪異の根源を辿っていくプロット。最高のバランス感なのではないでしょうか。長澤まさみの演技も抜群。

2位 『来る』(2018年)

  • 公開年: 2018年
  • 監督: 中島哲也
  • 脚本: 中島哲也、岩井秀人、真藤順丈
  • メインキャスト: 岡田准一、黒木華、小松菜奈、松たか子、妻夫木聡、柴田理恵
  • あらすじ: 日常を生きる田原家に、正体不明の怪異が迫ります。愛する家族を守るため、民俗学者の津田、そして霊媒師の姉妹、真琴と琴子に助けを求めますが、事態はさらに悪化していきます。
  • ここが怖い!:この作品はとにかくおかずが多い。キャストを観れば分かると思いますが、主演級がズラリ。いざお祓い!の終盤の演出が独特でめちゃくちゃカッコいいんです。あと、チョイ役ながら仲野太賀と柴田理恵の演技が圧巻。記憶に残るキメのシーンが多いですね。Jホラーらしい感動的な要素もある。でもぶっ飛んでる。傑作です。

1位 『女優霊』(1996年)

  • 公開年: 1996年
  • 監督・脚本: 中田秀夫
  • メインキャスト: 柳ユーレイ、石橋けい、小林トシ江
  • あらすじ: 映画の編集作業に携わる編集マンが、フィルムに映り込んだ正体不明の幽霊に悩まされます。フィルムに映る幽霊は次第に現実世界にも現れ始め、編集マンを恐怖のどん底に突き落としていきます。
  • ここが怖い!:中田秀夫監督が『リング』より前に描いた作品。撮影現場という場所では怪奇現象が起こりやすい。それはなぜか。そういったことをじっとり魅せるプロット。そして、「幽霊は怒っているより、笑っている方が怖い」それを実感できる作品ですね。

番外編 『コワすぎ!』シリーズ

  • 監督: 白石晃士
  • メインキャスト: 大迫茂生、久保山智夏、白石晃士、宇野祥平
  • あらすじ: ホラー専門の映像制作会社「心霊現象追跡班」が、様々な怪奇現象を追うフェイクドキュメンタリー形式の作品です。心霊現象の真相に迫っていく中で、人間離れした存在と対峙していきます。
  • ここが怖い!:白石ワールド全開の作品。シリーズをすべて追うと浮かび上がってくる真相。これは通して観てみてほしいです。怪異に対して物理で立ち向かおうとする工藤に痺れる。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます。

いかがでしたでしょうか。

今回は、霊や妖怪といった超常現象をテーマにした日本のホラー映画ベスト10をご紹介しました。

bitotabi
bitotabi

Jホラーは、観客の想像力を掻き立て、心にじわじわと恐怖を染み込ませるような、精神的な怖さを得意とします。

ダニー
ダニー

日本ならではの独特な恐怖映像を、ぜひこれらの作品で味わってみてください。

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