犬の視点から描かれるという斬新なコンセプトで話題のホラー映画、『GOOD BOY(原題)』を鑑賞しました。
犬が主人公であることに反し、そのローアングルが映し出す世界は、想像以上に緊張感に満ちたものです。

今回の記事では、批評家から高い評価を受け、主演を務めた犬の演技が大きな注目を集めている本作の魅力と、ユニークな恐怖体験についてご紹介します。

まずは作品概要から!
作品概要
- 米国公開日: 2025年10月3日(世界プレミアは2024年3月のSXSW)
- 日本公開日: 現時点では未定です。
- 監督: ベン・レオンバーグ(Ben Leonberg)
- 脚本: ベン・レオンバーグ(Ben Leonberg)
- あらすじ: 飼い主と一緒に新しい田舎の家に引っ越してきた犬のインディが、やがてその家に潜む恐怖と遭遇するという物語です。全編が犬の視点(ローアングル)で描かれており、飼い主の行動や家の中で起こる異変に対するインディの反応を通じて、観客は徐々に不穏な空気を感じ取ることになります。CGを一切使わず、犬の表情と行動だけで「恐怖」を表現した、新感覚のホラー作品です。
主演犬インディに注目
本作で主人公の犬インディ(本名も役名もインディ)を演じたのは、ベン・レオンバーグ監督が実際に飼っている愛犬です。監督自身の愛犬が主演を務めたことで、非常にリアルで、感情豊かな演技が実現しました。

『GOOD BOY』は、今年3月に開催されたSXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)でプレミア上映されると、たちまち批評家から「今年最高のホラー映画の一つ」と絶賛され、高い評価を獲得しました。特に、主演犬のインディは、その卓越した演技力が評価され、SXSWにおいて初めて設立された「ハウル・オブ・フェイム(Howl of Fame)」賞を受賞するという快挙を成し遂げています。
※SXSWは、テキサス州オースティンで開催される、インディペンデントからブロックバスターまで、多様な長編・短編・TV・XR作品が上映される国際的な映画祭です。

ここにも注目!
- 批評家から圧倒的な高評価: 米国の批評サイト「Rotten Tomatoes」では90%台という非常に高い評価を獲得しており、単なる奇抜な企画で終わらない、確かなクオリティが証明されています。「グロテスクではなく、ゾッとさせる恐怖」として、ホラーファンからも支持を集めています。

- 犬の感情が物語の核に: 本作は、犬が霊的な危険を察知する鋭敏さに加え、飼い主に対する「献身」や「愛情」といった強い感情を核に物語が展開します。ホラーでありながら、人間とペットの間の絆を描いた感動的な側面も持ち合わせている点が、多くの批評家に評価されています。

- 自然な演技を活かした独自の撮影手法: インディは訓練された俳優犬ではないため、撮影は「インディがやりたい時にだけ参加し、その自然な行動に合わせてシーンを構成する」というユニークな手法が取られました。これにより、監督が「不気味だ」と感じたインディの「強烈で、まばたきをしない視線」といった自然な仕草が、そのまま恐怖の演出として最大限に活かされています。
- 意外とベースはゴシックホラー:この映画を観て気になったのが、犬目線という斬新な手法で撮影されながら、ベースとなるストーリーはかなりゴシックなものだということです。超古典的なものから、1980年代のルチオ・フルチやダリオ・アルジェントのようなネオ・ゴシックホラーと称されるものの雰囲気を感じます。飼い主がいつも寝る時に白黒のホラー映画を鑑賞していることにもご注目ください。

今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます。
『GOOD BOY』の見どころや感想をお伝えしました。

犬好きには絶対観てほしい1作ですね。とても素晴らしい演技です。献身もたまらない!

どんな結末になるかは、観てからのお楽しみ!
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