アメコミヒーロー映画は、派手なCGやアクションに頼った、刹那的な魅力の作品が多いとお感じの方はいませんか。
もちろん、それらの作品も素晴らしいエンターテインメントですが、中にはキャラクターの人間的な葛藤や心情を深く掘り下げ、観客の心に強く響く傑作も存在します。
本記事でご紹介するのは、まさにそうした深みを持つ3作品です。
爽快なアクションの裏で、登場人物たちが何を悩み、どのような決断を下すのか。
「ヒーローであること」の重圧や「ヴィラン側の哲学」など、等身大の人間性に焦点を当てることで、従来のヒーロー映画に物足りなさを感じていた方にも、きっと共感し、感動していただけるはずです。

私も実際、ど派手なバスターブロックヒーローものは、苦手です。でも実は一見その中の一つ似見える作品の中には、深いものもあるんです。

絶対におすすめできる3作を紹介するね!
ダークナイト

- 公開年: 2008年
- 監督: クリストファー・ノーラン
- 脚本: ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン
- 出演: クリスチャン・ベール、ヒース・レジャー、アーロン・エッカート 他
- あらすじ: 犯罪と腐敗が蔓延するゴッサム・シティの闇を照らすヒーロー、バットマンは、協力者であるゴードン警部補や地方検事ハービー・デントと共に、街から犯罪を一掃しようと奮闘します。しかし、突如として予測不能な凶悪犯ジョーカーが現れ、街を混沌に陥れます。ジョーカーは、バットマンの正義と、ゴッサム市民の希望の象徴であるデント検事を崩壊させようと、残忍なゲームを仕掛けます。バットマンは、私的な感情と公的な正義、そして法の限界に苦悩しながら、ジョーカーとの壮絶な戦いに身を投じます。
- ここがおすすめ:監督がクリストファー・ノーランであることが、まず他のヒーローものとは大きく違いますよね。それだけでも、映画好きであれば、試してみる理由の一つになるのではないでしょうか。実際、この映画はかなり複雑で、ジョーカーの魅力が際立つ作りになってるんです。だからこそ、ヒーローの在り方について深く考えさせられる。亡きヒース・レジャーの凄まじい演技力にも感動です。
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

- 公開年: 2021年
- 監督: ジョン・ワッツ
- 脚本: クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ
- 出演: トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ 他
- あらすじ: スパイダーマンとして活動するピーター・パーカーは、ミステリオによって正体を世界中に晒されてしまい、日常生活が一変します。愛する人たちにも危険が及び、ピーターは窮地を脱するため、ドクター・ストレンジに協力を求め、世界中の人々から自分がスパイダーマンであることを忘れさせる魔術を依頼します。しかし、魔術は失敗し、過去のマルチバースからさまざまなヴィランたちが現代に現れてしまいます。ピーターは、自らの選択と行動の結果として起こった事態の責任を負い、「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という教訓を、かつてないほど重く受け止めることになります。
- ここがおすすめ:3部作の最後の1作なんですが、とにかくこれはおすすめ。マルチバースとか、シリーズを越えた反則的な演出など、その辺の設定は一見ファン以外の者からするとしんどいんですが、スパイダーマンが全てのヴィランを救おうとするのが、とにかく熱い。勧善懲悪に待ったをかける、社会的なメッセージすら感じます。カッコいいです。
キック・アス

- 公開年: 2010年
- 監督: マシュー・ヴォーン
- 脚本: ジェーン・ゴールドマン、マシュー・ヴォーン
- 出演: アーロン・テイラー=ジョンソン、クロエ・グレース・モレッツ、ニコラス・ケイジ 他
- あらすじ: 冴えないごく普通の高校生デイヴ・リゼウスキは、なぜ誰もヒーローにならないのかという疑問から、自作のコスチュームとやる気だけで「キック・アス」を名乗り、ヒーロー活動を始めます。当然、特殊能力など持たないデイヴは、すぐに手痛いしっぺ返しを食らいますが、その動画がネットで拡散されたことで一躍有名になります。そして彼は、プロ級の戦闘能力を持つ父娘ヒーロー、ビッグ・ダディとヒット・ガールと出会い、本格的な悪との戦いに巻き込まれていきます。「ヒーローに憧れる普通の若者」の現実が、痛々しいほどリアルに描かれます。
- ここがおすすめ:上記2作品に比べると、王道からは外れるかもしれませんが、これも原作はマーベルの子会社のアメコミです。ほとんどのマーベルヒーローは、スーパーパワーを持つ超人ですが、キックアスは憧れと勇気だけで闘う凡人。そこがいいんです。弱いからくじけるし、挫折するし、欲にも溺れる。それでも立ち上がる勇気や正義の心、不屈の精神に心震えます。クロエ・グレース・モレッツの出世作でもあり、ほとんどのアクションを演じているという点も素晴らしい。

今日の映学
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回ご紹介した3作品は、派手なアクションやCGが魅力のヒーロー映画というジャンルにあって、登場人物たちの心の内側にしっかりと向き合った、ドラマ性の高い作品ばかりです。
『ダークナイト』では、ヴィランでありながら力強い説得力とカリスマ性を持つジョーカーに惹かれてしまう、背徳感のような魅惑を感じてしまいます。
一方、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、全てのヴィランをも救おうとするスパイダーマンの包容力に触れ、そこに人類平和のメタファーすら感じられるかもしれません。
そして『キック・アス』では、超能力を持たざるものが勇気を振り絞り、逆境から這い上がっていくドラマに胸を打たれます。

これらの作品を通じて、あなたのヒーロー映画に対するイメージが少しでも変わるきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。

ぜひ、彼らの人間的なドラマを堪能してみてね!
X(旧Twitter)はこちら
https://twitter.com/bit0tabi
Instagramはこちら
https://www.instagram.com/bit0tabi/
Facebookはこちら
https://www.facebook.com/bit0tabi/
noteはこちら
https://note.com/bit0tabi
コメント