『この動画は再生できません THE MOVIE』映像制作の知識が謎を解く、テクニカルな検証ミステリー

ホラー映画

映像の裏側に潜む真実を、編集技術だけで暴き出す。

そんな挑戦的なスタイルで人気を博したドラマ『この動画は再生できません』の映画化作品『この動画は再生できません THE MOVIE』を鑑賞しました。

ダニー
ダニー

ドラマ版もめっちゃ面白かったよね。

bitotabi
bitotabi

今回は、映画という媒体そのものをギミックに昇華させた本作の魅力について綴っていきます。

作品概要:ドラマ版から映画版へ、引き継がれる「違和感」

本作は、テレビ神奈川(tvk)で放送され、そのマニアックな謎解き手法が話題を呼んだドラマシリーズの劇場版です。

ドラマ版では、動画編集者の江尻(加賀翔)とオカルトライターの鬼頭(賀屋壮也)のコンビが、映像の違和感をプロの編集視点で解析していく姿が描かれました。しかし、ドラマ版の衝撃的なラストで賀屋演じる鬼頭が命を落とすという急展開を迎え、ファンを驚かせました。

今回の劇場版は、その設定を真っ向から引き継いでいます。賀屋は「加賀にしか見えない幽霊」として登場し、二人は以前と変わらぬ空気感で、さらなる巨大な謎に挑みます。生きている人間と幽霊が肩を並べて動画を編集するという、本作ならではのシュールで唯一無二な趣向が全編にわたって展開されます。

映画オタクの心をくすぐる、映像検証のアプローチ

本作の醍醐味は、一般的なミステリーのような足を使った捜査ではなく、編集画面の前で完結する「映像解析」にあります。

  • 画面サイズとクレジットのギミック アスペクト比の変化やクレジットの出し方など、映画のフォーマットそのものに着目した検証が展開されます。映像制作のセオリーを知っているからこそ気づける「そこにあるはずのない不自然さ」を突く手法は、映画ファンにはたまらない面白さです。
  • 編集技術を駆使した解析プロセス 動画編集ソフトの機能を使い、映像の裏に隠された真実をレイヤーを剥がすように暴いていく過程。このプロフェッショナルな視点が、物語に圧倒的な説得力を与えています。

こうした制作側のロジックで謎が解明されていく構成は、まさに映画愛に溢れたギミックと言えます。



「証城寺の狸囃子」が導く奇妙な連動

物語のなかで象徴的に使われるのが、誰もが知る童謡「証城寺の狸囃子」です。

証 証 証城寺 証城寺の庭は
ツ ツ 月夜だ 皆出て 来い来い来い
おいらの友達ァ ぽんぽこぽんの ぽん

負けるな 負けるな 和尚さんに 負けるな
来い 来い 来い 来い 来い 来い
皆出て 来い来い来い

証 証 証城寺 証城寺のはぎは
ツ ツ 月夜に 花盛り おいらは浮かれて
ぽんぽこぽんの ぽん

証 証 証城寺 証城寺の庭は
ツ ツ 月夜だ 皆出て 来い来い来い
おいらの友達ァ ぽんぽこぽんの ぽん

負けるな 負けるな 和尚さんに 負けるな
来い 来い 来い 来い 来い 来い
皆出て 来い来い来い

証 証 証城寺 証城寺のはぎは
ツ ツ 月夜に 花盛り おいらは浮かれて
ぽんぽこぽんの ぽん

実はこの「証城寺の狸囃子」には怖いストーリーがあるんですね~。

映像の中に潜む不自然な点と、この歌の真意が重なり合ったとき、検証は一気に加速します。

歌のディテールや、これまた映像制作における演出の意図を深読みしたくなるような仕掛けになっており、検証ドラマとしての醍醐味を存分に味わうことができました。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます。

映像制作の知識を背景設定に留めず、謎解きの核心に据えた構成が実に見事な作品です。

普段何気なく目にしている映画の構成要素に注目させるテクニカルな仕掛けと、幽霊となった相棒との掛け合い。

その両面が合わさることで、唯一無二の検証ミステリーへと昇華されていました。

bitotabi
bitotabi

ドラマ版からのファンはもちろん、映画の構造や編集の仕組みに興味がある人にとって、これほど知的好奇心を刺激される体験はなかなかありません。

ダニー
ダニー

ぜひ、その細かな仕掛けを確認してみてね!

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